小さく住む家Web内覧会(4)番外編

この家はとても小さい。小さいながらも手を抜かず、普通にしっかりと断熱してあるので、冷暖房はよく効くはずだ。 何より、冬は南面の大きな開口部から日差しがバッチリ入るので、昼間は無暖房でいけるだろう。 夏は、とにかく風通し重視だ。 リビングから洗面・玄関スペースに風が抜けやすいよう、室内高所にも開閉式の通気窓を取り付けた。 照明について。 一つとして高価なものはない。うちの在庫のアンティー... Read More

小さく住む家Web内覧会(3)リビングと就寝スペース

内覧会続編、リビングから。   ウッドデッキに面したダイニング・リビングスペース。 ここは5畳大の広さ。天井が高くなった部分にはロフトが乗る。 いつも使う可動式の棚。     キッチンは、考えに考えた末の、超シンプルなカタチ。 いかにコストを掛けず、しかし使い勝手よく、カッコよく作れるか。 実際は、結構コストが掛かった。 物が片付くよう棚も配置。見せる収納が基本... Read More

小さく住む家Web内覧会(2)玄関ホールとサニタリールーム

    では、内部の説明をしよう。 玄関を入ると、そこは、こぢんまりとした玄関ホール。   ちなみに、この家の内装は、杉板と漆喰。木製建具は全て古建具を再利用している。 通常土間になるところは、水に強い杉の赤身板張り。   そして正面のガラス戸を開けると、サニタリールームだ。 shigezo氏が、狭いスペースながらも、トイレ・洗濯・洗面・脱衣スペースを上... Read More

小さく住む家 Web内覧会(1)外観編

まず外観から見ていこう。   南面に深く突き出た軒により、多少大きく見えるが、6.25坪の極小住宅だ。   屋根は、シルバーカラーのガルバリウム波板。安価で施工しやすく、さらに波の部分が通気層になって一石二鳥である。   特徴ある外壁は、杉の赤身板を細かくうろこ状に貼ったシダーシェイク。   板は、3重重ねで雨の侵入を防ぐ。張り方によって色々表情を変... Read More

小さく住む家㉒ ダンディカメラマン来たる

竣工から半年が経った小さく住む家。       庭の緑も綺麗に色づいてきたので、ようやく竣工写真を撮影する。 と言っても、もうすでに住まわれているお家。 お施主様にも、片付けなど色々無理をお願いしなければならない。   梅雨入り前の撮影当日は雲ひとつない天気に恵まれる。   写真を撮るのは、いつもの加納準氏。建築専門のカメラマンだ。 → 加納フ... Read More

小さく住む家㉑大地を壁に 実地編

美杉から現場に戻った我々は、早速壁を塗る準備に取り掛かる。   今回塗る壁は、こちら、スモールハウスの正面壁。 数日前に、下地モルタルを施工済みだ。   現場で待機していた弟子の桝屋、スノーボーダー坂下と合流し、K山左官を含めた4人で壁塗りの準備を始める。 まずは、朔で拾ってきた陶器のカケラを、ハンマーでさらに細かく砕く。   それらを土に混ぜ込み、一緒に壁に塗り... Read More

小さく住む家⑳大地を壁に 美杉編

晩秋のとある日、我々は、紅葉色付く山を見ながら車を走らせていた。 向かったのは、津市美杉町の山の中にある一軒家。 色付く紅葉が大変美しい。 そして、この見覚えのある丸い池と、遠くに佇むヤギ。 そう、ここは以前、木神楽で施工させていただいた日本料理店『朔』だ。   施工したと言っても、ここのセンスあふれる庭や店の造作は、ほとんどオーナー夫妻のセルフビルドによるものだ。   &n... Read More

小さく住む家⑲ついに出来たシダーシェイク!

カーブした外壁やら、張っても張ってもなかなか進まない板張りなど、大変な作業であったが、一歩づつでも進めばいつかは終わる。 夢にまで見たこの日を、我々は迎えた。 そう、外壁がようやく張り終わったのだ。 思えば、私の不用意な思い付きにより始まったシダーシェイク張り、 そして、丸いとかっこいいなぁなどと軽く考えたデザインにより、職人を苦しませ、お施主様にご迷惑をお掛けすることになった。 しかし、その仕上... Read More

小さく住む家⑱漆喰を塗るぞ 上塗り編

前回の下塗りから数日置いて、この日は仕上げの漆喰塗りを行う。     この日は、前回のメンバーから大工二人が抜けたが、見学のS設計士が増えて総勢7人で、漆喰塗りにトライ。 漆喰は、K山左官が前日に練って作り置きしておいたものだ。   漆喰をコテで塗るのは、ヌルヌルして塗りやすく、気持ち良い。 と言っても左官屋さんの様に平滑には塗れないので、ここでは塗りつけてコテ跡を... Read More

小さく住む家⑰漆喰を塗るぞ 下塗り編

外壁工事進行中の小さく住む家であるが、この日は左官屋さんを呼んで、内部の壁塗りを始める日だ。     下地は石膏ボード。漆喰塗りの行程はおおよそ2工程に分かれる。 1.下塗り  石膏プラスターという下塗り材を使用 2.上塗り  仕上げの漆喰塗り 実は漆喰は石膏ボードに直接塗ることはできない。 漆喰、つまりは石灰であるが、これは強アルカリ性なので、そのアルカリ成分によって、石膏... Read More

小さく住む家⑯カーブした外壁を作る

さて、なかなか進まない外壁のシダーシェイクだが、それに加えてもう一つの難関があった。 それが、正面両袖のカーブを切った袖壁である。 これは単なる飾りではない。 屋根を支える重要な構造であり、夏の東・西日を遮る壁にもなる。 ま、カーブしている必要はないのかもしれないが、何故かここは丸くするべきだと感じたのだ。   そんなこんなで、試行錯誤しながら、工事は進む。   深い軒を支... Read More

小さく住む家⑮シダーシェイクを張る

さあ、ようやくお楽しみの外壁工事に取り掛かる時が来た。 以前お施主さんにも手伝っていただいて下準備をした、杉の赤身板を張るのだ。   短く切った板を、重ねて貼っていく。幅はランダムにし、長さも変える。 張り方によってテイストは大きく変わるが、それは実際の施工に当たったこの二人に任せた。     板は、雨が入らないよう、そして釘が見えないようにと、3枚重ねになっている... Read More

小さく住む家⑭引っ越しの日を迎える

11月に入り、いつの間にか北風が吹く季節となった。 このスモールハウス、先日から内装ばかり進めていて、外部がまだ手付かずだ。 なぜなら、10月末にはお施主様の引っ越しが控えており、なんとかそれに間にあわせる必要があったのである。 かくして何とかお引越しまでに内装はほぼ出来上がり、通電し水道も通った。   お施主様が作った仮のポストもお取り付け。   とはいえ、外回りはまだこ... Read More

小さく住む家⑬簾戸の使い方

簾戸(すど)をご存知だろうか。 格式高い旧家などで見られる、夏用の建具のことだ。 字の通り、すだれを建具の障子の代わりに入れ、風通しを良くするものである。 昔の日本家屋では、夏になると簾戸に入れ替え、涼しげに過ごしていたらしい。   さて、そんな古建具の簾戸が木神楽には長い間、在庫として眠っていが、今回ようやく日の目を見ることになる。 ここは、就寝スペースへの入り口。適度に視線の遮って... Read More

小さく住む家⑫内装編

内装工事は、どんどん進む。 断熱材を入れたら、杉板を貼る。狭い面積だが、板を張るのは結構手間暇のかかる仕事だ。 お施主様たっての希望の丸い窓も、綺麗に収まった。   ここは、間仕切り壁なのだが、急遽予定を変更して、漆喰を塗ること。 この壁が白くなることで、部屋の印象が随分と変わる。 さらに、上部には換気用の開口部を、これまた急遽開ける。 ここを開けることにより、室内の空気が循環、... Read More