町家スタジオ侶居 ビフォアフター①

随分とお待たせしたが、四日市の町家再生の竣工写真が仕上がって来たので、工事前の写真と合わせて、紹介する。 お施主様が、町家スタジオ「侶居」と素敵な名前をつけられたので、以後そう呼ぶことにしよう。 今回の写真は、お施主様でもある、グラフィックデザイナー日出真司氏の撮影である。       正面外壁    塀や、トタン雨戸は撤去し、格子窓、焼き杉で仕上げ。 新たに付けた格... Read More

四日市の町家再生⑮最後の仕上げ

キッチンが組み上がったら、次に設備の取り付けだ。   この日は、一度に設備屋さん、電気屋さん、そしてガス屋さんまで来て、そう広くない現場は大混雑。   ここのキッチンでは、ガスコンロの他に、ガスオーブン、食洗機とフル装備である。 これら設備機器は、古くなると壊れて交換する必要が出てくるが、それだけ入れ替えたら良いので、この木製キッチンはずっと使い続けることが出来る。 これか... Read More

四日市の町家再生⑭いよいよキッチンを取付ける

四日市の町家再生がまだ途中であったので、続きを書く。 今日は、キッチン搬入のくだりを書こう。   これは取り付け前のキッチンスペース。 下地は、耐水ボードと構造合板だ。   まずは、吊り戸棚を付け、奥に10センチほどのカウンターを設置。 ここは、ちょっとした物置きスペースだ。 そうして、そこに、制作したユニットを並べて、この天板下地を載せる。   簡単に書いて... Read More

四日市の町家再生⑩ 繊細な建具工事

  引き続き、格子戸のご紹介。     これは、玄関引戸。施主さんが、去年、東京の古建具屋ひでしな商店で購入したもの。 →東京探訪その2 ジャングル編 なかなかしっかりとしたもので、玄関戸にふさわしい、重厚な引戸である。     玄関は元々引き違いの2枚戸であったが、右半分を耐力壁とし、左側だけを使う一本引きとした。     ... Read More

四日市の町家再生⑨ 古民家と言えば格子戸

古民家、そして町家と言えば、何と言っても格子戸である。 繊細な縦格子、その隙間からこぼれ落ちる暖かな灯、まさに日本の原風景といっていいのではないか。 失われつつある、日本各地の旧街道沿いで見られる風景である。 こんな町家の続く町並みはとっても素敵だ。 四日市周辺は、東海道が通っていて、街道沿いには新旧入り混じった建物が混在していている。ビルもたくさん建っているが、古い町家もたくさん残っている。 ... Read More

四日市の町家再生⑦左官工事始まる

さて、現在の四日市の現場の状況をお知らせしよう。   外壁に焼杉を張る 四日市の現場の外壁は、焼杉だ。 焼杉とは、読んで字のごとく、杉の表面を真っ黒な炭になるまで焼いたもの。 焼かれて炭化した部分は、腐らないので、耐久性が増す。そして見た目もシックなブラックになる。 ここで使用しているのは、焼いた後に表面をブラシで擦ってある。そうする事によって、表面を触った時に、手に炭が付きにくくなる... Read More

四日市の町家再生④ 設計の巻

今日は、現在進行中の四日市の現場の話。 どこの現場でも同じだが、まずは設計。 リフォームの場合、特に古民家再生は現場を詳しく調査する必要がある。長い年月を経ているので、老朽化、腐食、屋根、そして地震に対する耐力などを勘案し、再生計画を練る。   改修前ダイニングキッチン。 地震に対しての耐力計算だが、伝統構法の場合、限界耐力計算法というのを用いる。 かなり専門的なので、ここはsigez... Read More