四日市の町家再生⑩ 繊細な建具工事

 

引き続き、格子戸のご紹介。

 

 

これは、玄関引戸。施主さんが、去年、東京の古建具屋ひでしな商店で購入したもの。
東京探訪その2 ジャングル編

なかなかしっかりとしたもので、玄関戸にふさわしい、重厚な引戸である。

 

 

玄関は元々引き違いの2枚戸であったが、右半分を耐力壁とし、左側だけを使う一本引きとした。

 

 

ちなみに、その時私が購入した土蔵の戸は、まだ使う先が決まっていない。

今、木神楽で古民家再生を注文すれば、もれなく貴方のおうちに、この蔵戸が付くかもしれない。

 

もちろん、新築でも使える。
一枚しかないので、早い者勝ちである。

 

さて、格子戸以外の古建具も取り付ける。

この扉は、元々付いていた戸を外し、また同じ場所に再利用する。写真は、上手く取り付くよう調整中のところ。

鳥羽の新築でもそうだったが、この現場でも建具職人は呼ばず、うちの大工達で取り付けている。
建具は、繊細で、気を使うし調整が難しいが、やっているうちにだんだんと慣れてくるものだ。

 

 

あ、念のため、やっているのは私ではなく、弟子や大工職人達だ。

ここだけの話、あたくしは、細かい仕事は決して得意な方でないので、得意な職人にさせるのが良い。
設計とかデザインを考えたりするのが、自分は好きだ。
これを適材適所と言う。
現場でぼぉーっとしている私を見かけても、必死にデザインなどを考えているところであるから、そっとしておくように。

 

 

 

 

 

 

大工歴30年、小さな工務店社長が綴る独断と偏見のBlog。 《木神楽》青山高原の麓に工房を構え、木と土の家・古民家再生・タイニーハウスなどを主に手掛ける。お役に立てることがあれば、何でもご相談を。