土壁+断熱材の効果〜月読の家新築工事

最初に、このたびの九州地方豪雨災害におきまして、お亡くなりになられました方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞い申しあげます。


さて、現在施工している月読の家(木と土の家新築)の進行状況をお知らせしよう。


 

土壁+断熱材を入れる

この家は、土壁の外側に断熱材を入れる仕様だ。土壁に断熱性能が無いかといえば、そんなことはないが、どちらかというと蓄冷、蓄熱の働きが大きいと言える。つまり土壁自体は熱しにくく冷めにくいのだ。冬は冷めにくく、夏は熱しにくい、そんな室内環境を作り出すには適した素材なのである。

外気温の影響を受けにくくなる

その土壁の外に断熱材を入れることによって、土壁が外気温の影響を受けにくくするのだ。具体的には冬の寒さで土壁が冷えるのを防ぎ、夏の西日などで土壁が蓄熱するのを防ぐ。

断熱材を入れる前の状況。この写真は、荒壁に大直しをしている途中である。

大直しが乾いたら、その外側に断熱材を入れる

外部に垂木を張り巡らして、その間に断熱材を施工する。

ここで使った断熱材は、ポリエステルで作られたもの(PET樹脂再生品)だ。この断熱材の良いところは、透湿性能があり湿気を吸わないところである。さらにへたりにくいので、長期間に渡って性能が保持される(といっても何十年も経った後のこの断熱材を見た訳ではない)。詳しく知りたい方は、下のメーカーサイトをどうぞ。↓

その上に透湿防水シートを張り、外壁下地を施工。

通気層を取るため、胴縁を縦横に重ねて施工している。

雨ばかりで、なかなか工事が進まないが、この上には杉の赤身板を張る。また工事が進んだらお伝えしよう。

大工歴30年、小さな工務店社長が綴る独断と偏見のBlog。 《木神楽》青山高原の麓に工房を構え、木と土の家・古民家再生・タイニーハウスなどを主に手掛ける。お役に立てることがあれば、何でもご相談を。