小さなカフェの作り方その2

前回からの続き、今回は屋根を作るところからの始まりだ。

とんがり屋根作り

屋根作りは、かなりの難所である。図面はかなり細かく書くのだが、最終的に寸法が出せない部分があり、そこは現場合わせで苦労して作り上げた。


真ん中に見えるのが、かぶら束。宙に浮いたこの束に周りから垂木を差していく

この屋根の構造が見せ所なのだ!
上から見るとこうなっている

そう、この真ん中部分がややこしい。でも何とかクリアして、次はこの上に杉板を貼る。

杉板を貼ると屋根の形が見えてきた。

この時点で、12角錐形の屋根が出来た。そしてここからがまた難所である。12角錐から円錐へと持っていかなければならない。その為には、まず軒先を円く作り、それから頂点に向かう下地を作って行く。

円くカットした軒先。見慣れない不思議な形だ。
下地が細かく入る。白く見えているのは、断熱材。

野地板は細かく、そして円くなるよう曲げながら張る。
そしてルーフィングを張って一丁上がり。これでひとまず雨が降っても安心だ。

かくして、苦労の甲斐あって、完全なる円錐形の屋根が出来上がったのである。

つづく

大工歴30年、小さな工務店社長が綴る独断と偏見のBlog。 《木神楽》青山高原の麓に工房を構え、木と土の家・古民家再生・タイニーハウスなどを主に手掛ける。お役に立てることがあれば、何でもご相談を。