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古民家

いつも悩むこと〜塀の修繕工事その2

どうデザインするか

いつも悩むこと、それはどうデザインするか、だ。デザインとは意匠のことだが、それだけでなく、その構造強度、長持ちするのか、そしてメンテナンスのし易さは?なども含めて考えなければならないのだ。

さて、前回の続きで、同じお宅の塀修理の様子。これも強風で倒れた塀である。

傷みにくい塀を作るには?〜塀の修繕工事その1

雨が切れやすく、乾きやすく作る

塀は、基本雨ざらしであるので、木で作る場合は大変傷みやすい。それをどうやって長持ちさせるか、であるが、雨に濡れても乾きやすい構造を作ることがポイントである。ここでは、塀の修繕の実例を見ながら説明していこう。

古民家探訪〜松阪市編 

ここは松阪市は嬉野町の、雲出川下流域に広がる田園地帯である。その中の古い集落にあるこの古民家に関わらせていただくことになった。

古民家の傷みやすい箇所とその対策《前編》〜雨漏り改修現場より

山間部の古民家に見られる傷みやすい箇所

まずは、この絵を見ていただこう。

山間部によく見られる立地を簡単な絵にした。いろんなパターンがあるが、おおよそ家は南向きに建てられている。

どこから雨漏りしているのか?後編〜古民家改修現場より

前回の続き編。ぱっと見た目には何ともなっていない、屋根からの雨漏りの原因は?

雨仕舞いは難しい

何だか答えになっていないが、雨仕舞いは難しい。その一言に尽きる。しかし雨水の流れる特性・性質をよく考え、見極めれば自ずと答えは出る(はず)。

どこから雨漏りしているのか?前編〜古民家改修現場より

古民家は日本の原風景を支える貴重な財産である。しかし現在空き家が増え、雨漏りにより大きく屋根が崩れてしまった古民家を良く見かける。そうなってしまうと、もう解体するしか選択はなくなるのだ。

古民家再生とセルフビルドの関係。どこまで自分でやれる?

やる気と時間があれば、どこまでも出来る

その気があれば、youtubeを含むインターネットなどで、あらゆる情報が溢れている現在、大工仕事でも何でも詳しく学ぶことが出来る。要はやる気とそれに取り掛かる時間を作れるかだろう。もちろんある程度危険を伴う作業があることを忘れてはならない。

古民家再生の意義って?古い家との付き合い方

古民家が好きだ。古民家には、年月を経たものならではの魅力がある。昔に建てられた古民家は、当然ながら本物の素材で作られている。それらは古くなるほどに深みが増すのだ。昨今のクロスや新建材で作られた家は、きれいなのは表面だけで、それが剥がれたら見る影もない。

住んでいない古民家の維持管理について

前回からの流れで、古民家について書こう。

今住んでいない古民家を持っている人は、たくさん居ると思う。
大体がその人の実家であったりして、物置状態になっていたりする。

そんな家は、ちっとも行かずにほったらかしになっているのではないだろうか。
ここでは、そんな現在住んでいない古民家の管理の注意点を挙げてみる。

住んでいない家は傷みやすい

何故かというと、まずは住んでいないということは、当然締めっぱなしである。大体が雨戸も閉められている。
そうすると中は風が通らず、光も入らず、埃がたまり、ジメジメ、そうするとカビが生えやすい。
また、暗くしてジメジメしていているところは、シロアリも大好物だ。

定期的に、窓を開け、風を通すのがいい。特に梅雨時は要注意だ。

雨漏りが発見されにくい

これも当然だが、住んでいないのだから、雨が漏っていても気が付かない。
たまに晴れた日に行っても、よく見ないと気が付かない。
そしてある日、屋根がごっそり落ちて初めて雨漏りに気づく、となったらそれはもう補修が大変だ。

そして雨漏りしていると、木が腐るだけじゃなく、シロアリにも食われるダブルパンチだ。
雨漏りの原因となるのは、瓦屋根なら瓦の割れ、ズレ。
板金屋根なら腐食による穴か、釘が抜けてめくれてしまっているかってとこだろう。

そうなる前に、手遅れになる前に、しっかり屋根だけは点検しておこう。

屋根の状態について分からなければ、信頼できる工務店に点検してもらおう。

雨漏りを放置してしまうと、立派な家でもあっという間にダメになる。
逆に、雨漏りさえしていなければ、日本の民家は結構永持ちするのだ。

ちなみに、台風などの強い雨風の時だけ少し漏る、壁から滲む、とかならあまり気にすることはない。
古民家は屋根も壁も隙間が多いので、横からの雨風には、漏りやすい。
そういう雨漏りは、台風が過ぎ去って晴れて乾けばそれでいい。

問題なのは、普段の雨でも漏れてくるような状況だ。

そうなると、いつも湿ったままになり、木が腐るしシロアリの格好の餌場となるのだ。

土台周りが埋まっていないか

屋根の次に気をつけておきたいのが、足元だ。

古い家は、当然ながら石の上に土台や束が直接建っているのだが、それが永年の間に埋まってしまい、木部に土が接触している、もしくは埋まってしまっているところがある。

その原因は、やはり道路の高さが上がったり、周りの庭の高さが上がってきたり、落ち葉などが積もって埋まったりといろいろだが、それを放置しておくのは良くない。

そうすると、そこは常にジメジメした状態になり、腐朽菌が発生するし、シロアリさんもやってくる。

また家の周りに、薪などが積んであるのも同じことで、そこから腐食やシロアリが入りやすい。

家の周り、足元はスッキリと風が通るようにさせておくことだ。

とにかく、屋根と土台周りに気を付けよう。

木造建築が痛むのは、雨・湿気による腐食・シロアリである。

そこさえしっかり管理しておけば、日本家屋は長持ちするのだ。

古民家を購入するに当たって

今リフォームしている海の見える家は、お客様が中古住宅で購入されたものだ。

購入前には、私が天井裏と床下を確認して、雨漏りや老朽化、シロアリなどをチェックした上で、お客様にご購入いただいた。この家は、前の住まい手が手を入れてくれてあったので、痛みも少なく、水周りもしっかり直してあった。

一般に中古住宅、特に古民家は、お得に購入できることが多い。しかし下水が繋がってなかったりなど、そのまま住めないことがあり、購入金額以上に、改修費用が掛かってくるので、そこは購入前にしっかり確認しておく必要がある。

ここでは、古い家(古民家)を購入されるにあたっての注意点をまとめてみる。

 

  1. 立地条件    地盤は良さそうか、湿気る土地では無いか、崖崩れとか浸水の恐れはないか
  2. 雨漏り     屋根はしっかりしているか、雨漏りしているところはないか
  3. 床下の状況   基礎はしっかりしているか、湿気による腐食・シロアリ被害はないか
  4. 給排水の状況  下水は繋がっているか、浄化槽なら排水経路はあるか、配管は古くないか
  5. 構造について  しっかりしているか、耐震的に見てどうか

 

以上のことを、しっかりと確認してから、購入しよう。

 

その時は、信頼できる大工、工務店、もしくは建築士に頼んで、見てもらうことをお勧めする。

写真は、点検時に覗いた、海の見える家の屋根裏である。しっかりした丸太梁が何本も見える。

古民家を修理せよ⑤古民家は定期的に風を通そう


さて、新たに見つかった箇所も、瓦をめくり、下地からやり直しだ。

実はこれらの箇所は、下からシロアリが登ってきて蟻害も見られた。

雨漏りを放置すると、木部は腐るだけでなく、シロアリも入り易くなる。

因みに、この地域でみられるヤマトシロアリは、雨漏りを止めればこれ以上被害を広げることは無い。ただ湿気の多い足元は要注意ではある。

そうして、この面も、傷んでいる瓦は全て交換した。

これで暫くは大丈夫である。

ただ、定期的に点検は必要だ。今回のように雨漏りを放置しておくと、大掛かりな工事になってしまう。

古い家を空き家で持っている方は、沢山みえると思うが、決して放置せず、時々見に行ってほしい。

その時は、雨戸を開け、風を通すと、家の中の空気も通り、カビ予防にもなる。

ここで、屋根に登らなくても分かる雨漏りチェックの方法。

当然、水が伝ってたり、水が流れた跡があれば、それは雨漏りの可能性がある。他に、雨が漏れていると、シロアリも入り易い。特に鴨居より高い位置までシロアリが入ってる場合は、雨漏りを疑った方が良い。他に天井板に水に濡れた紋が付いているとか、土壁が崩れてきている、など、室内から分かる箇所は多いのだ。

そこで何か疑わしい箇所を発見したら、建築屋さん、若しくは瓦屋さんにチェックしてもらうのが良い。

ただし、しっかりとした技術も無くリフォームを勧める建築会社もあるので、そこのとこの見極めは必要である。

古民家を修理せよ④ 雨漏りには早めの対策を。

今日は、ずいぶん前にお伝えした、古民家屋根修理の続報だ。

 

これまでの経緯は、以下のブログを参照あれ

 

古民家を修理せよ 雨漏り編

古民家を修理せよ② スノーボーダーな瓦職人

古民家を修理せよ③ 熊本へ旅立つ瓦職人

 

ようやく熊本から帰ってきた瓦職人の伊織くんによって、屋根の修理が始まる。

ちなみに、熊本では被災した屋根の修理はほぼ終わったそうで、現在は復興住宅の新築やリフォームで大忙しであるようだ。ひとまず、お疲れ様。

 

さて、こっちの現場に移ろう。最初見に行った時は、まだ雪が残っていた時期なのに、すでに梅雨入り目前。雨が多くなる前には、何としても直さねば。

早速、解体を始める。傷んでる箇所は、棟のすぐ下なので、必然的に棟の瓦を大きく崩さなくてはならない。

瓦は、非常に長持ちする素材で、この屋根瓦もおそらく建築当初のものである。
家の仕様・状態などから、築80〜100年は経っているだろうから、その長い間、雨風をしのいできたものだと思うと大したものだ。これが、温暖な凍てにくい平野部であれば、もっと長持ちするであろう。
ただ昔の屋根は土葺きであり、古くなると、土が外れて瓦がずれてくるので、そうなると補修は中々大変である。

実はこの屋根、今回直している反対側の面だけ、葺き替えてあった。
北西に当たるそちら側は、凍てによる傷みがひどかったのだろうと思われる。

そして、新しい下地を取り付ける。

 

そして再度、棟を積み直す。
凍てて割れてる瓦、割れそうな瓦は当然ながら取り替え。

 

そうして何とか棟の修理は終了。

 

そして他にも、当初気付かなかった、修理が必要な箇所を発見。

ここは、直してる屋根面ではない、下屋根の北に面したところ。
うまく説明できないが、とにかく下からは見えない、目の届きにくいところと言っておく。

瓦が割れて、穴が空いてしまっている。
何と、このように草まで生えているではないか。

 

 

つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

富田の古民家を見る

古民家好きの仲間で結成された、チーム古民家。
→ チーム古民家についてはここをご参照あれ 四日市で古民家再生はじまる

 

 

この日の視察場所は、四日市市富田。
依頼内容は、受け継いだ古い民家があるのだが、再生出来るか見て欲しい、ということである。

現在工事中の四日市の現場から近いではないか、ということで、チーム古民家の面々で第一次調査に赴く。

この地域へ来るのは初めてであったが、この付近は、古い町並みがたくさん残っていることを初めて知る。

この町全体を見てないが、 この様な町家住宅が並ぶ道が、何本もあるようだ。

海に近いことから、昔の漁師町、そして東海道沿いであることから、宿場町としても賑わっていたのか。


駐車した場所から目的地まで歩いて行く道すがらも、興味深い町家が並ぶ。


 

 

 

さて、道草をしつつ、ようやく辿り着いた目的の家がこちら。

 

 


こぢんまりとしつつ、中々良い佇まい。典型的な町家住宅である。

 

 

お施主さんに話を聞くと、明治期に建築されたという事なので、築100年以上だ。


裏に回って見ると、二階が増築され、そこにまた屋根を掛けたり、何度かの増改築が行われている様子が見て取れる。


中へ入ってみると、永年空き家だっただろうせいか、荒れた感じはあるが、しっかりした構造でそれほど傷みも見られない。


裏側の方は、やはり瓦が傷んでいる。そして水周り部分も地盤が沈下しているようだ。

 

 

 

 

さてこれをどう保存するのか、どう活用していけるのか、 それは今後、施主様と相談していくことになる。
ここでもやはり屋根瓦が傷んでいるので、先ずは屋根の補修が必要である。

そして色々付いてる増築部分は、いっそ取り壊して、明治期建築の建物だけにするのが、今後の家の管理もし易いのではないだろうか。

古民家を修理せよ③ 熊本へ旅立つ瓦職人

 

そして、春になり、イケメン瓦職人の北村さんは北海道から戻ってきた。

 
ちなみに彼の名は、伊織くんと言い、今後はその名で表記する。

さて、伊織くんに、屋根の状況を見てもらい、あまり予算を掛けずに、直せるような提案をしてもらう。

 

ところで屋根に穴が空いてた下の部屋は、土壁が剥がれ落ち、畳にもカビが生えて、大変な状況である。

この辺りの補修も含めて、施主様にお見積りを提出、ご了承を得た。

さあ、さっそく工事だ。伊織くん、工事始めるよ〜。

 

「え、もう決まったの?来週から熊本へ行く予定組んじゃった。」

なにー!!

 

しかし、彼は熊本へ遊びに行くのではない。去年の熊本地震で大きな被害を被った家々の屋根修理に行くのだ。
何でも向こうでは職人が圧倒的に足りず、泊まり込みで応援に行くのだという。

 

それでは致し方がない。熊本の1日も早い復興も大切だ。
そしてここでも、寛大なお施主さんの理解を得、瓦屋さんが戻ってきてから工事を始めることにした。

 
早く戻ってきてね、伊織くん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

古民家を修理せよ②スノーボーダーな瓦職人

さて、急いで見に来て欲しい屋根の改修現場なのだが、急には来れないという瓦屋さん。

「実は今、北海道にいて・・」

 

ハイ?

そう、実は彼は冬はスノーボード、夏はダイビング、その合間に屋根工事を行うという、何とも幸せな職人なのだ。その名も北村瓦店。

彼のいい写真が無かったので、古民家調査に同行してくれた時の写真を載せる。

 

 

ちなみに、この話は、今冬の話であり、彼は北海道を満喫中であった。
しかも、スノーボード中の怪我で肋骨を折ったところだという。

ま、普通ならここでさっさと見切りを付けて、他の職人に頼むところだろう。
が、彼は単なる遊び人ではなく、とっても素晴らしい仕事をする瓦職人でもあるのだ。

 

 

北村瓦店との付き合いは非常に長い。

うちの親父が大工で、彼の親父も瓦屋。
その父親世代からの付き合いでもあり、彼には絶大な信頼を置いている。
そこまで丁寧にしなくてもいいんでないの?ってくらいに綺麗な瓦工事をやってしまう。

屋根工事というのは、実はかなり過酷な仕事だ。
夏は焼け付く瓦の上を歩き、冬は、寒風吹きすさぶ中で仕事をしなければならない。

しかし彼は、そんな屋根の上で、自然の風を感じて仕事をするのが大好きなのだという、何とも素敵な職人なのである。

 

 

だからお客様には了承を得て、彼が帰ってくるのを待つことにした。
屋根は、とりあえず雨は入らないようにしたので、まあ大丈夫であろう。

続く

 

 

 

 

 

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