小さく住む家⑪ グラスウールあれこれ

さて、スモールハウスの内装工事に取り掛かろう。 この家の内部はオール杉板張り、の予定である。 床はいつもの30mm厚の杉フローリング。他の壁や天井は、厚さ10mmほどの杉板だ。   断熱材はグラスウールを使用 さて、いつも悩む断熱材のこと。 ここから少し専門的な内容になるので、興味のない方は、読み飛ばしていただきたい。   このスモールハウスでは、コストパフォーマンス・そして断... Read More

小さく住む家⑩玄関扉が付く

外回りのサッシが付き、そしてようやく玄関扉の番だ。 そう、お施主さんに以前磨いてもらったあの古建具である。   サイズを少し直し、ガラスはペアガラスに入れ替え。   真鍮メッキのドアノブを取り付ければ、まるでアンティークの扉のようだ。     さあ、戸締りができるようになったので、中の造作工事を進めよう。       ... Read More

小さく住む家⑨ 工事は進む

建前が済んだ現場は、急ピッチで工事が進む。 ここでは、工事の工程を淡々と説明していこう。 まずは屋根の板金を張る。張るのはガルバリウムの波トタン。波トタンを使う理由は、何と言ってもコストダウン。さらに波の部分が通気層になり空気が通るので、ちょうど良い。 そして、建前時に出来なかった玄関庇を作る。 ここで使った丸太は、数年前に天川村の銘木屋さんで分けていただいたもの。 これは錆丸太といって、わざ... Read More

小さく住む家⑧ 祝 上棟

9月も後半を迎えた大安吉日のこの日。 いよいよ、待ちに待ったスモールハウスの上棟日である。 そして弟子の桝屋の初棟梁の建て前でもある。   前日に降った雨が基礎の中に溜まり、朝から水を汲み出す。 周りもぬかるんで足元は良くないが、曇り空でそう暑くない天気は、建て前にはうってつけだ。   建て前だと、通常はクレーン車の登場だが、クレーンを使うほどの材料はないので、そんなものはい... Read More

小さく住む家⑦ 古建具を使う

この家でも、古建具を使う。   数少ない室内の建具はもちろん、玄関の扉もリユース品だ。 ちなみに玄関の扉は、某所で捨てられそうになってたのを戴いてきたもの。 この家では、開き勝手が逆なので、取手や金具は付け替えて使う。 さらには、外側はべったりとペンキが塗ってあったので、それも削り取ってしまおう。     ここでもお施主さんの登場だ。 この日は、有給を取ってもらっ... Read More

小さく住む家⑥ シダーシェイクの準備に掛かる

さて、外壁のシダーシェイクに使うのは、比較的安価に手に入る2m長さの杉板、もちろん赤身である。 それを短く切り、並べてみた。 うん、なかなかいいのではないだろうか。 板の幅が同じではつまらないので、割って、わざとランダムにしてある。 ではこれでいこう、ということで早速準備に掛かる。   まずは、板を削る。 板を削らず張ってもいいのだが、この家では、杉の赤身を綺麗に出したいのと、無塗装... Read More

小さく住む家⑤ 杉で仕上げる家

小さく住む家は、内も外も杉板を張る。   内部は天井から壁、床まで杉板張りにする予定だ。 杉の木はは柔らかく、手の触れるとこに使う素材としては、大変優れている。 何より、木の持つ吸放湿性により、室内の湿度を調整してくれる。 鳥羽の土壁の家 ユーティリティー     そして外部。   外部に張る杉板は、塗装してもいいが、この家では無塗装の予定。 芯材である赤... Read More

小さく住む家④手刻みで作る

木神楽では、手刻みで家づくりをすることが多い。 今取り掛かっているスモールハウスも手刻みだ。     手刻みとは 手刻みとは、大工が構造材の加工をすることである。 そんなの当たり前じゃん、と思われるかもしれないが、今の家づくりでは、工場生産のプレカットが主流だ。 プレカットは工場生産なので、大工は何もする必要はない。当然加工するための作業場は要らない。 しかし、木神楽では、そん... Read More

小さく住む家③ 地盤の良い土地

ここのお施主さんとの出会いは、一年以上前、去年の夏前にさかのぼる。       きっかけは、知人からの紹介だ。 すごく小さい家を建てたい人がいるので、相談に乗ってもらえないか、という話であった。 一人で暮らすのに、大きな家は要らない。持ち物も荷物も必要最低限しか持たない。そのような考えに、我々も大いに共感し、スモールハウス好きな私やS設計士は、是非ともお力になると約束... Read More

小さく住む家②  日差しを取り入れる

ここでもう少し、このスモールハウスの設計を説明する。     外観であるが、屋根は南面を高くした片流れ屋根だ。 南面に面した室内には、ロフトスペースもある。 南面を高くすることの意味は、冬の日差しをたくさん取り入れるためだ。 もっとも雨も降り込みやすくなるので、軒の出は深くして、高さもなるべく抑えた。 図面では分かりにくいが、南面のウッドデッキの両袖は壁アールにせり出しでいる... Read More

小さく住む家① 小さな家作りが始まる

先日から、いよいよ着工したスモールハウス。 どれだけスモールなのかというと、床面積は6.25坪、およそ12畳半である。 その中には当然ながら、ユニットバス、キッチン、サニタリー、寝室など、生活できる機能が備わっているのだ。 設計協力 Shigezo その他に小さいながらもロフトスペースがあり、外にはウッドデッキも。 収納は、必要最低限ながら、ロフト空間、ベッドルームの下などが利用可能だ。 実はこの... Read More