新築における薬剤を使わない3つのシロアリ対策

まず前提として、木神楽で主に施工している地域は三重県の北中部だ。この地域で主に見られるのはヤマトシロアリなので、ここで述べるのは主にヤマトシロアリ対策となる。

ヤマトシロアリの食害の特徴は、湿気った、密閉された床下の土から蟻道で這い上がってきて、木材を食べる。樹種によって被害は大きく変わる。ここでは薬剤に頼らずに出来る対策を述べよう。

新築時のシロアリ対策について

木神楽の新築では、薬剤は使っていない。薬は使いたくないから、使わなくて済むなら使わないのだ。しかし無策というわけではない。とっている対策としては、

1、シロアリが食べにくい木材を使う

2、食べられにくい環境を作る

3、点検し易い構造にする

ということ。

外で腐食していた木材に発生したヤマトシロアリの羽蟻。これが飛ぶのは梅雨前の5月頃

1、シロアリが食べにくい木材を使う

うちで使うのは、基本的には国産材である桧や杉だ。これらはシロアリには食べられにくい材料である。反面、外材である米松やホワイトウッドは特に蟻害を受け易い。国産材であれば、松が食べられ易い材料である。

2、食べられにくい環境を作る

シロアリは、光と風、乾燥を嫌うようだ。床下はどうしても暗くジメジメしがちだが、なるべく光と風を通し、乾燥するような構造にすること。もしくはシロアリが這い上がってこれないような構造を作るかだ。

3、点検しやすい構造とする

これは結構大事だ。ちゃんと目視できるように点検口を設ける、スペースを作っておく、そして定期的に点検をする、ということである。

石場建ての新築の場合

構造上自然とそうなるが、なるべく床下に光と風が通るようにすることを気を付ける。しかし、どうしても土に近いところに柱や束が立つので、点検し易くしておくことが重要だ。

ベタ基礎の場合

土台の下には必ず基礎パッキンを敷く。玄関など土と木材が近くなるところは注意が必要。基礎の打ち継ぎ部分に気を付けて施工すれば、基礎内部からシロアリが上がることは無い。

布基礎の場合

最近の新築で選択することはほとんどないが、シロアリに対しては、一番被害を受け易い形式だ。露出した土からシロアリが上がりやすい。桧や杉は食害されにくいが、今後、木神楽で布基礎で新築がある場合、よほど風や光が通るようにするか、ホウ酸塗布などが考えられる。

なお、これは新築の場合であり、リフォームでシロアリ食害を発見した場合、その環境を変えることができなければ、薬剤を使うことになる。

今のところ、うちのお客様の家では見つけたことはないが、今後、イエシロアリ・アメリカカンザイシロアリなどが見つかった場合は、また違った対策が必要だろう。


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高橋一浩
  • 高橋一浩
  • 大工歴30年、小さな工務店大工社長が綴る独断と偏見のBlog。
    《木神楽》青山高原の麓に工房を構え、木と土の家・古民家再生・タイニーハウスなどを主に手掛ける。お役に立てることがあれば、何でもご相談を。