床板?いえいえ外壁です〜月読の家新築現場より

杉赤身の本実板を貼る

月読の家の外壁は全面に、杉赤身の本実板を張っている。これらは、あらかじめお施主様に塗装していただいたものだ。ちなみに使われた塗料は、植物油ベースで作られているプラネットカラー。価格は決して安くはないが、顔料が濃く、一度の塗装で色濃く塗れるのが特徴だ。

まるで床板のような厚板を壁に張る

ここの外壁板は厚み24mmという仕様。うちでは30mm厚の床板をよく張るが、それを壁用に加工したものである。なかなかここまで厚い板を壁に使うことは少ない。通常は12〜15mm程度なのだ。

24mm板を断面から見る。赤身(芯材)であるから、水に強い。

厚板を使う利点

厚いから、当然ながら長持ちする。反ったり割れたりもしにくい。もちろん遮熱や断熱の役割も果たすなど、良いことずくめだ。

加工は少々手間取る
一枚一枚、しっかりと下地にビス留め。

施工は少々手間取る

厚い分、加工は大変だ。さらにしっかりと下地に留め付ける必要がある。ここではビスを使用した。当然、材料価格も施工価格も上がる。

この外壁の下は、通気工法となっている。下部から入り上部に抜ける空間が作ってある。もちろん雨が入らないような工夫もしてある。そこのところ詳しく知りたい方は、個別にご連絡いただきたい。

外壁が完成に近づきつつあるが、まだ塗ってない箇所の塗装を、お施主様がされるとのことなので、足場が外れるのは、もう少し先になりそうだ。


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大工歴30年、小さな工務店社長が綴る独断と偏見のBlog。 《木神楽》青山高原の麓に工房を構え、木と土の家・古民家再生・タイニーハウスなどを主に手掛ける。お役に立てることがあれば、何でもご相談を。