木組みの家の利点は、復元力に優れていること〜

木組みの家は、復元力に優れている

木組みの家は、地震力によって変形はするが、また元に戻る。そんな柔軟さがあるのが木組みの家の利点である。

では、前回手刻みした家の建て前の様子から、その構造を見てみよう。

これは下組みの様子。木と木を組み合わせるには、ボルトを締めるように簡単にはいかないので、建てる前に組んでおくのだ。
窓などの開口部廻りも、あらかじめ組んでおく。

そして建て前当日。真ん中の大黒柱に四方から梁が差さる。

木組みの家は、ホゾが長いので組み方の順序で進めるかが重要だ。順番を間違えると組み上がらない。

屋根の構造

屋根には、登り梁を細かく入れていく。ここはI山大工氏に刻んでもらったところだ。
I山大工氏が建て方の様子もupしてくれている

組み上がった家の構造。

この家の構造は、完全な伝統工法という訳ではない。昔ながらの仕口、組み方によって現代的な設計がなされているのだ。

屋根の野地板は、杉の厚板だ。厚みがあることで長持ちする。

よく釘やボルトを一本も使わずに組み上げるというが、そんなことはない。釘もボルトも使っている。が、主要な構造を担うのは、あくまででも木組みである。

木組みの家を作り上げるには時間が掛かる。刻みという加工時間も必要で、その分工期も費用も掛かるが、その組み上がった構造は機能美を兼ね備えていて、長く持つという実績もあるのだ。

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大工歴30年、小さな工務店社長が綴る独断と偏見のBlog。 《木神楽》青山高原の麓に工房を構え、木と土の家・古民家再生・タイニーハウスなどを主に手掛ける。お役に立てることがあれば、何でもご相談を。