伊賀の石場建ての家Web内覧会〜土壁の魅力とは。なぜ今土壁なのか

土壁の魅力、それはズバリその存在感だ。土壁とは、当然ながら土で出来ている。つまり大地、Earthそのものである。クロスとかグラスウールとか、何ちゃらとか言う新建材とかは全く関係ない。大昔からある素材、この地球そのもの、それが土なのだ。そんな地球そのもので作られた家に住むとは、何て素敵な事ではないだろうか。

土壁は高断熱でも高気密でも無い。でも何百年と長持ちして、その存在感を増すのだ。そんな目でこの家の壁を見ていただきたい。

畳の部屋

畳の間は、やはり落ち着く

この家の壁は、すべて「大直し」で終わっている。大直しとは本来は下地の行程であるのだが、それを仕上げのレベルにまで高めているのだ。これについてはまた別の機会にお伝えできればと思う。

土壁の外には断熱材を入れる

外壁張りの途中経過

ここ伊賀はよく冷え込むところだ。だから土壁の外には断熱材を入れている。使った断熱材はフォレストボードというもの。杉樹皮とパルプを混ぜて固めた自然素材製品である。

竹小舞を見せた下地窓

この下地窓は、下地の竹小舞をそのまま現しにした。竹小舞の美しさに見とれたお施主様のご希望により、このような場所が設けられたのだ。

板間の部屋

土壁・杉板・そして障子で作られた空間
乾燥途中の板間の部屋土壁

つゞく

大工歴30年、小さな工務店社長が綴る独断と偏見のBlog。 《木神楽》青山高原の麓に工房を構え、木と土の家・古民家再生・タイニーハウスなどを主に手掛ける。お役に立てることがあれば、何でもご相談を。