四日市の町家再生⑬キッチンという家具

キッチン制作はつづく。

 

制作寸法が決まれば、まずは、たくさんある在庫材の中から、家具を作り易い、いい目をした節の少ないところを選び出す。

そして、木作りをする。木作りとは、材木のカネを出して(90度を出す)真っ直ぐ四角い材料に削り出す事だ。
この作業を適当にやると、寸法が合わなかったり、付くところが付かなかったり、後々苦労することになる。

そして次には、墨付けをして加工に移る。

 

 

組み上がってきたところ。

骨組みは桧、板は杉材使用。目のいいピーラー(建具用の目の詰まった米松材)があったので、部分的にそれも使う。


これはシンク下のユニットと、足元の台輪。

 


これは吊り戸棚。お施主さんのイメージ通りに作れたであろうか。

 

現場では、取り付けだけで済むよう、工房で全部加工する。

 

ここまでさらっと書いたが、実はかなりの日数を掛けている。こういう細かいものを作るのは、たいへん手間暇が掛かる。

しかしその分、丈夫で長持ちだ。

さあ、お客さんがお待ちかねなので、早速現場へ取り付けに出発するのだ。

 

 

 

 

 

 

大工歴30年、小さな工務店社長が綴る独断と偏見のBlog。 《木神楽》青山高原の麓に工房を構え、木と土の家・古民家再生・タイニーハウスなどを主に手掛ける。お役に立てることがあれば、何でもご相談を。