古民家を修理せよ 雨漏り編

とある日の昼下がり、知り合いの方からのお電話。

「うちの家の瓦が何かおかしいので、見に来てくれ」

場所は白山町。近くなので、早速クルマを走らす。
現場は山あいの集落で、建物は、築70〜80年かくらいのこの辺りではよく見掛ける古民家だ。

屋根を見ると、たしかに棟がおかしい。

上に上がってみると、大きく崩れている。

これは、雨漏りして下地が腐っている、結構ヤバい状態だ。


実は施主さんは、ここを別荘代わりにしていて、普段はお住まいでないのである。
住んでいればすぐに気づいたであろう雨漏りも、気づかず放置すれば、ここまでひどくなってしまうのだ。
雨漏りの原因は、瓦が凍てて割れて、そこから雨が侵入していることによる。
古い瓦は凍て易く、凍てるとこのようにバラバラになってしまう。


屋根裏に上がって確認してみると、幸いまだ構造までは腐ってないよう。
これは不幸中の幸いだ。


しかし、あちこちから光が漏れていて、このまま放置するのは、大変に良くない。


応急処置にブルーシートを張る。

直ぐにでも工事に掛からせて貰いたいところだが、先ずはお見積りである。

棟が絡んでいるので、これは大掛かりな補修になりそうだ。

瓦工事なので、当然、瓦屋さんの判断を仰ぐべく連絡を入れる。

が、返事は、直ぐには見に来れないというのだ。

え、何で?

次回に続く。

大工歴30年、小さな工務店社長が綴る独断と偏見のBlog。 《木神楽》青山高原の麓に工房を構え、木と土の家・古民家再生・タイニーハウスなどを主に手掛ける。お役に立てることがあれば、何でもご相談を。