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タグアーカイブ 簾戸

小さく住む家⑬簾戸の使い方

簾戸(すど)をご存知だろうか。

格式高い旧家などで見られる、夏用の建具のことだ。
字の通り、すだれを建具の障子の代わりに入れ、風通しを良くするものである。
昔の日本家屋では、夏になると簾戸に入れ替え、涼しげに過ごしていたらしい。

 

さて、そんな古建具の簾戸が木神楽には長い間、在庫として眠っていが、今回ようやく日の目を見ることになる。

ここは、就寝スペースへの入り口。適度に視線の遮ってプライバシーを確保しつつ、しかし空気は通すという、この場所に最適な建具であろう。

 

簾戸の在庫は、まだまだあるので、今後もご希望のお客様があれば、どんどんと使っていきたい。
もちろん古建具なので、それなりに傷や汚れはあるが、框が漆塗りの高級建具である。

 

そして、玄関から入るダイニングと、サニタリールームへの入り口。

ここには少し幅が狭いめの硝子戸を入れる。
これは、去年、明和町で解体された古民家から引き上げてきたものだ。
早速再利用できて、嬉しい。

 

 

速報、古材レスキュー隊出動する

それは、とある日の夕方、一本の電話から始まる。

「高橋くん?あたしよあたし!設計の大森よ」

電話の主は、この三重県の設計業界の重鎮、知る人ぞ知る大森設計室主宰の大森女史。

ここで少し、大森女史の説明をしよう。あ、興味無い方は読み飛ばして貰ってオッケー。彼女は、当然の事ながらこだわりの家を設計し、さらには家の設計だけでは飽き足らず、「みえもん」という三重の木を使ったオリジナルブランドを立ち上げたり、更には、津のヘリテージマネージャーズ達をまとめ指揮する(他にも色々ある)など、とにかくよく動くバイタリティ溢れるお方である。

さて、そんな彼女からの話の内容は、何でも貴重な古民家が解体されるので、明日朝イチに、古材や古建具を引き取りに来てくれ、というのもの。

何とも急な話だが、大森女史からの依頼を断れる筈もなく、急遽翌日の予定を変更し、弟子の桝屋と、現場に向かう事にした。


かくして、今回の古材レスキュー隊は、木神楽から2名に、大森女史、そして今回の情報をくれたこれまた津建築士会の重鎮、島村氏の4名にて編成された。

現場は、津市近郊、旧伊賀街道沿いにある、うちからも近く、抜け道でよく通る道沿いだった。

今まで気付かなかったが、なるほど屋根の造りからして、ここら辺の民家とは違う。年代はハッキリしないが、藤堂家の何とかかんとかで、かなり由緒ある建物らしい。移築であるということだが、移築してからも100年以上は経っているだろう。

因みにご近所周りからは、御殿と呼ばれていたくらい、周囲とは別格の建物である。


とにかく立派な造りで、武家屋敷かそういうものに近いか。何と既に解体が始まっており、建具も畳も取り外され、瓦をめくっている段階だ。

解体屋さんの手を止めてはいけないので、とにかく急いで、外してある建具の中から良さそうなものを引っ張りだし、大森女史リクエストの書院の床板を外し、後はそこら辺の目に付いたモノを積んで来た。

それが最初の写真。

左側が障子、その下には板戸もある。右側は簾戸。どちらも漆塗り。

あ、簾戸というのは、葦を入れた戸で、夏の間は襖などの代わりにそれを入れて、風通しをよくする。いい座敷のあるとこにしかない、滅多に見ることのない戸だ。

障子のこの仕口を見ても、いかに良い仕事がしてあるかが分かる。


あとは、やたら程度のよい長持や、外した書院の床板、その他諸々。解体処分を逃れたこれらは、今後の古民家再生などに利用するべく、うちの工房で保管する事になる。

日本の夏の住まいかた

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この日は、四日市市の旧家へ職人と二人で建具調整に伺いました。

【夏の間だけ入れる「簾戸」】

簾戸とは、板や障子の代わりに、葦が嵌め込まれた建具のこと。閉めていても風を通し、見た目も涼しげ。

永年、蔵に仕舞いこまれていた、この建具を、垂れてきた鴨居に入るよう、削り合わせ、嵌め込みました。
服の衣替えと同じように、季節に応じてしつらいを変える..日本家屋の素晴らしい住まい方だと感じました。

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