• Mobile 090-3385-2706
  • wood@mokkagura.com

タグアーカイブ 左官

伊賀の石場建ての家(3)まず土を寝かす

 

現場へ持って来た荒壁土にも、もちろん藁スサは入っているのだが、ここからさらにたくさんの藁スサを入れる。

そして水を足してよく混ぜる。

実際に中へ入り、足でよくこねる。

 

 

藁スサが片寄らないように気をつけながら混ぜる。

ちょうど現場を訪れたお施主様も飛び入り参加。

遊んでいるわけではないのだが、泥遊びみたいで結構楽しい。

 

 

このようにしてよく練った土は、池のようにたっぷり水を入れて、乾かないようシートをかけておく。

(水を枯らさず管理できるのであれば、シートなど使わずに自然の池のように作るのが良い)

そうして数ヶ月間〜、時間があるなら1年でも2年でも寝かす。

そうすることで、とってもいい状態の土になるのだ。

 

つゞく

四日市の町家再生⑧ 素晴らしいタイルの仕上がり

久し振りの四日市の町家再生現場からのリポート

 

2月に着工してから早5ヶ月。施主さんはすでにお引っ越しを終えたのだが、実は工事はまだ終わっていない。
現在、木神楽の工房で、オーダーキッチン製作中、現場ではお風呂のタイル貼り、大工の残工事などが続いている。
6月の梅雨時期、雨が極端に少なかったのが、工事をする我々にとっては、救いであった。
お施主さんには、しばらくご不便をお掛けしているが、何とぞご容赦願いたい。

 

 

さて、前回からの続きといこう。

前回お伝えした、ヘキサゴンタイル、左官屋さんは難なく張っていく。

ここはトイレの床。

見よ!この素晴らしい仕上がり、そして圧倒的な質感を。

このタイル、岐阜のメーカーが作っているのだが、なかなか良い品物である。

 

続いて、お風呂の壁

これは、2.5センチ角の細かいピッチの、いわゆるモザイクタイルだ。
これも仕上がりは大変素晴らしい。でもここまで来るのに何日掛かっているか。。

 

貼るのは結構大変だ。

何も2.5センチ角を一枚一枚貼っていくわけではない。
ご覧のように、30センチのシート状になっていて、それを張るのだが、当然目地があっていないとずれてみえるし、平面も出ていないと波打って見えるし、何よりタイル割りをしっかりしないと、最後に小さいタイルが入ってしまう。
意味がわからない人は、まあとにかく大変だということを分かってもらえたらよろしい。

 

お風呂場の壁は、全面タイル貼りだ。ここに左官屋さんがいつまで篭っているのか、全く見当が付かない。
早く風呂に入りたいお施主さんがお待ちかねであるが、しかし手仕事は、決して慌ててはいけない。工期に間に合わそうと急かしたって、ろくな仕上がりにならない。

いいものを作るには、じっくりと腰を落ち着けて取り組む必要があるのだ。
でも、なるべく早くしてね、左官屋さん。

 

 

 

 
 

 

 

 

 

 

 

 

四日市の町家再生⑦左官工事始まる

さて、現在の四日市の現場の状況をお知らせしよう。

 

外壁に焼杉を張る

四日市の現場の外壁は、焼杉だ。
焼杉とは、読んで字のごとく、杉の表面を真っ黒な炭になるまで焼いたもの。


焼かれて炭化した部分は、腐らないので、耐久性が増す。そして見た目もシックなブラックになる。

ここで使用しているのは、焼いた後に表面をブラシで擦ってある。そうする事によって、表面を触った時に、手に炭が付きにくくなる。

 

タイル張りの風呂

 

 

ここの風呂はユニットバスは使わない。

昔ながらに、壁や床にタイルを張って仕上げるのだ。

そしてお風呂を作りに、左官屋さんがやって来た。


いつもの小山さんと、そして最近いつも小山左官の手伝いをしに来てくれるケンちゃんだ。

この風呂を作る場所は、以前もお風呂があった場所である。昔のコンクリート壁を利用して、また新たに風呂を作る。

そして、お施主様が選んだとっておきのタイルがこれだ。

 

 

その名も、ニューヨークヘキサゴン。


何だこれは?6角形?
そう、ヘキサゴン=6角形 である。

これを貼るのは大変そうだよ、小山さん。

 

松阪の家 土壁下地について

《松阪の土壁の家 Part5》

これは2016年5月頃のお話。
いつまでも去年の話を書いてる訳にいかないのだが、書くことがたくさんありすぎて、中々進まない。

さてさて、建前が終わり、いよいよ土壁付けに入る松阪の家。ここで使用する竹は、全て地元の山から切り出したものだ。
土は、この前年から現場でプールを作り、藁をたくさん掘り込んで、寝かしてあったもの。何もかも大変手間が掛かっているのだ。

そしていよいよ登場するのが、K山左官。

このシルエットでは、どんな人か分からんね。
こんな人です。

一目見てよく分かるように、見た目はクマさん、しかし飛び切り明るいムードメーカーの左官職人である。
彼は、その土地の材料を使い、愚鈍なまでに、ただひたすら伝統的な土壁を作る男だ。
ただ、彼は単に土壁を塗っているのでは無い。彼のやることには全て理由があり、それは今の経済理念で測ることは不可能。
その考えは人類を救うのか、いやそれとも破滅に導くのか、、軽薄短小なわたくしには、そこら辺のことを語ることは出来ない。
気になる方は、直接会って話をしてみるといい。

彼が出てくるモバイルハウス編。こちらも読んでみよう。→ スモールハウスPart3  Part4

 

さあ、話を進めよう。この現場では工期がなく、予算も限られているので、その中でいかにいいものを作ることが出来るかが勝負となる。土壁においては、何よりも下地が大切。いくらウワベの化粧を綺麗にしても、その元となる下地がガタガタでは意味はない。

よって、まずはしっかりとした下地を作り、予算を抑えるには上塗りまでせず終わる、ということになる。

少し専門的になるが、簡単に工程ごとに簡単に説明する。

  1. 下地=えつり掻き  これは前年の秋に切った竹を割り、そして荒縄、もしくはシュロ縄でしっかりと編み込む作業。実は最も手を抜かれやすい場所であるが、最も大切な工程でもある。
  2. 荒壁塗り      荒壁とは、赤土に藁をたくさん入れ、長い間寝かして作った、粘り気のある土壁の材料である。これを、編み上げた“えつり”に塗りつけていくのだ。
  3. 裏返し      荒壁は、えつりの両面から塗りつけることになるが、そのタイミングも大切だ。この松阪の家では、荒壁も重要な構造になるので、大きな地震がきた時、簡単に剥がれ落ちてしまうことがあってはならない。そのために、両面から塗りつける荒壁同士が、しっかり一体となるように塗る必要がある。

ここまでが、下地の工程。

なお、竹を切る時期、荒壁を塗る時期など、季節によって左右される。
自然界を無視して、人間の都合だけでは決して進まない。それが自然素材を使った、伝統構法の家作りなのだ。

つづく

 

 

1