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スモールな珈琲店を作れ(6)ダンディーカメラマン現る

注)この現場は2015年秋に竣工済

 

 

完成したスモール店舗は、早速竣工写真の撮影である。

 

ON Y Va珈琲

 

以前は、竣工写真を自分で撮影しようと、カメラ機材などを買ったりしていたが、やはりプロの写真には敵わないということが判明。
新築の写真は、基本、プロカメラマンにお願いしている。

 

 

建築写真専門のカメラマンが撮る

 

今回、撮影をお願いしたのは、津市在住のフォトグラファー加納氏。

→ 加納フォト

建築の竣工写真を主な撮影対象としているが、最近はイベント・コンサートの撮影なども手掛けている彼。

 

加納氏近影 鳥羽の土壁の家

 

津市在住の加納氏とは、NPOサルシカの活動を通して知り合う。

 

彼は、いつも、メッシュのベスト(恐らく撮影機材の小物が入っている)を着込み、ハンチング帽がトレードマークの、ダンディーな紳士である。

 

松阪の土壁の家

向かって一番右端に写っているのが加納氏。
他の人よりサイズが大きく見えるのは、広角レンズのゆがみによるものだが、人並み以上の大きさであることには違いない。
履いている靴のサイズが、30cmはゆうに超えていることからも、どれだけでかいかよく分かる。

 

 

撮影時には、こんなポーズも取る、見かけによらずお茶目な加納氏。

 

彼の得意とするのは、広角レンズを生かしたダイナミックなアングルと、ライティングを駆使した夜間撮影である。

 

ダイナミック&ドラマティックな写真

彼が撮ると、どんな風景も、ドラマティックに写る。

日本料理 朔

 

夜間の撮影でも、彼が撮ると昼のように明るくなる。

鳥羽の土壁の家より

これなども、実際は真っ暗の中での撮影だったが、くっきり町並みや空が写っている。

 

そして何と言っても撮影時のライティング抜きには、加納カメラマンを語れないであろう。

 

松阪の土壁の家

これなどは、ライティングの賜物で、竹小舞を活かした素敵な写真に仕上がっている。

 

同じく、竹小舞の写真。もうこれでひとつのアート作品ではないだろうか。

 

 

これなどは、もう何が何だか訳が分からないが、とにかくカッコイイことには違いない。

 

 

それでは、次回は、こんなダイナミックでダンディーな加納氏の写真で、完成したスモールな珈琲店を振り返ってみよう。

 

 

 

 

 

 

スモールな珈琲店を作れ(5)2週間で完成!

注)この現場は、2015年秋に竣工済

 

そんなこんなで、スモールな珈琲店は完成した。
建て前をしてから、ちょうど2週間で竣工。こんな早い現場は早々ないだろう。

 

さて、ここでは、このお店の製作工程を、もう少し詳しくお伝えしよう。

 

構造は、基本105mm角で組み上げてある。

高床式にするために、床梁には背の高いものを使用。
材料は、古材で在庫してた米松。ひねりが強く出ていて、加工には少々難儀した。

 

床下はフリーになっていて、給排水が見えている状態。メンテナンスは楽である。

 

 

ちょっと工夫した屋根の垂木。
入口の軒の部分は、深くはね出すために、一部分に鉄骨で補助を入れている。

 

お店の要である水回りは、お施主さんがお持ちのシンクと水栓を使うので、それに合わせて、赤松のフリー版を加工した。

 

床には、いつもの杉板30mm厚を使う。ここはお店なので、水で流せるようにウレタン塗装をし、排水口を設けてある。

 

 

スモールな珈琲店を作れ(4)壁と繋がった屋根

注)この現場は、2015年秋に竣工済

 

ちょっと前に書いていた、スモールな珈琲店作りの続き。

 

 

屋根と繋がる壁

 

この現場では、ちょっと趣向を変えて、片流れ屋根と片面の壁が繋がっているデザインにした。
屋根材は、当初貼る予定だった波トタンを急遽変更し、アスファルトシングル葺きにする。

 

 

このアスファルトシングルは、カッターでも切ることが出来て、素人さんでも貼れる素材。
よくDIYでの定番屋根葺き材といえるだろう。
難点は、一枚一枚が小さいので、貼るのに時間が掛かるということ。

 

このスモール店舗も、壁からずっと屋根まで貼っていくのに、思った以上に時間が掛かる。

ちょっと面倒な貼り方をしたので、大変だったが、仕上がりには満足。
細かい部材をたくさん貼って作る壁は、コストは掛かるが、存在感が出て良い。

 

 

外壁は桧の板貼り

 

その他の壁面は、板張り。ちょうどその時、在庫で持っていた桧の板を貼ることにする。
塗装は、施主さん施工。3回ほど重ね塗りしてもらう。

軒の天井も同じ板で貼る。
これも、非常に幅の狭い板なので、貼るのに時間が掛かる。

この外壁は、前田と、応援の丹羽くんがほとんど貼った。
二人とも競い合うように丁寧な仕事をするので、なんとも綺麗な仕上がりである。

 

そしてメインの入口戸は、施主さんに塗ってもらった、中古の扉。
扉の取っ手はないので、施主さんに流木を探してきてもらうことにする。

実は、ここは海岸からすごく近いのだ。

現場は五主海岸のすぐ近く

 

ここの地名は、松阪市五主町。雲出川河口に位置し、ここから近い五主海岸は、三重県の潮干狩りスポットのひとつだ。

→ 五主海岸

 

そうして、いくつか拾ってきてもらった流木。
うーん、どれかはきっと使えるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

四日市の町家再生⑪露出な電気配線

 

この現場は、戦後に建てられた家で、約築70年。

当然、電気や水道配管も70年前のものである。

 

 

それらの配線や配管は、電気を通せば通るし、水も流れるのだが、電気においては安全確認をするのが困難であるし、水道配管は、どこで漏水するか分からない。さらに古い鉄管の内部は錆だらけだ。

 

 

よって新しく引き直すことになる。

 

 

通常の建物では、配管や線が露出することはほとんどないが、リフォームの場合は、どうしても隠しきれない。
そんな時は、逆に堂々と配線や配管を通す。

 

 

 

これらは、電気配線。配線もラインを揃えて真っ直ぐ這わせば、それなりにカッコよく見えてくる。

電気配線には、露出配線を隠すためのプラスチックで出来たモールがあるのだが、そんなのを使うと安っぽく見えてしまうので、ここでは使わない。

 

 

この現場の電気の配線工事では、施主さん、特にグラフィックデザイナーである旦那さんのこだわりが、フルに発揮される。

スイッチ、そしてコンセントボックスは、旦那さん自ら探してきたものだ。

全ての部屋毎に異なる、陶器やステンレス、若しくは樹脂のスイッチ類。そして細部にいたるまでの配線経路の指示。

施主さんの指示図面を前に、頭を抱え込む電気工事の親方。

 

果たして、全てうまく指示通り取り付けることは出来るのだろうか。電気屋さんがんばれ。