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タグアーカイブ 古民家 再生

古民家を修理せよ③ 熊本へ旅立つ瓦職人

 

そして、春になり、イケメン瓦職人の北村さんは北海道から戻ってきた。

 
ちなみに彼の名は、伊織くんと言い、今後はその名で表記する。

さて、伊織くんに、屋根の状況を見てもらい、あまり予算を掛けずに、直せるような提案をしてもらう。

 

ところで屋根に穴が空いてた下の部屋は、土壁が剥がれ落ち、畳にもカビが生えて、大変な状況である。

この辺りの補修も含めて、施主様にお見積りを提出、ご了承を得た。

さあ、さっそく工事だ。伊織くん、工事始めるよ〜。

 

「え、もう決まったの?来週から熊本へ行く予定組んじゃった。」

なにー!!

 

しかし、彼は熊本へ遊びに行くのではない。去年の熊本地震で大きな被害を被った家々の屋根修理に行くのだ。
何でも向こうでは職人が圧倒的に足りず、泊まり込みで応援に行くのだという。

 

それでは致し方がない。熊本の1日も早い復興も大切だ。
そしてここでも、寛大なお施主さんの理解を得、瓦屋さんが戻ってきてから工事を始めることにした。

 
早く戻ってきてね、伊織くん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

四日市の町家再生⑥ 不揃いな天然素材

雨の日の今日も、四日市の現場は休む事なく進む。

 


橋本君が、内部の床を張り始めている。杉のフローリングは、30mm厚だ。

天然素材というものは、元来色は揃っているものはない。

特に杉は、白太と赤味の色の差が激しい。色に非常に拘るお施主さんだが、そこはこれで何とか納得して頂くしかない。
混雑する室内。


大工三人に、電気屋2人、あと打合せに、自分と左官屋に水道屋さん、お施主さんもみえて、
ただでさえ広くない現場は大混雑である。

ま、しかし建築現場ってのは大体こんなものだ。1業種づつ入っていたら、工事はなかなか進まない。

 

 

 


中庭へと抜ける通り土間は、材料置き場になっている。
が、人も通り抜けなければならないので、そんなに置けるわけではない。

 

 

さて、前回のトイレットの解決策は、思わぬ所にあった。

水道屋さんが工事をしてくれた排水管、何故か一か所だけ伸びてる箇所があり、そこに差し込んでみた。
すると高さもピッタリではないか!

下水に繋がっているのでそのまま流しても問題はない。

これでトイレ問題は、一件落着だ。

四日市の町家再生⑤ 解体始まる

さあ、四日市の現場の続きに戻る。
工事に先立って、先ずは中の荷物の片付けと、改修部分の取り壊しだ。
ここは、お施主様が頑張って行われた。
沢山あった荷物や家具は、ゴミに出したり、不用品引取り・お友達に貰ってもらうなどして、処分。
解体もお施主さんが中心となり、御手伝いを含め、進行。
普段デスクワークのお二人にとっては、大変な作業であったと思われる。

奥の離れ屋。プリント合板などの建材は全部剥がす。

中庭の下屋根部分は、作業性を考え、両側の壁と、風呂周りのコンクリート壁を残して、あとは解体。


そして、いよいよ我々の工事が始まった。
工事する場所は、主に中庭に面した水周りの部分。3尺巾の通り土間を抜けなければ、ここへはたどり着けないのだ。
どういうことかというと、大きな機械での作業は出来ないということ。
よって、基礎工事から、手で穴を掘ってコンクリートも手で練って、という人海戦術なのだ。

そしてさらにそこからが難しい所だ。既存のコンクリート壁や梁の上に柱を立て、屋根を掛けるのに難航する。

何故なら、古い家は、ちっとも真っ直ぐ建っていないし、高さも下がっていたり、カネも出てない(いわゆる90度でない)。

よって寸法を出すのに時間が掛かる。が、リフォームとはこういうものだ。


この複雑な増築の棟梁を務めたのは、叩き上げの大工、橋本君だ。そこをある時はボーダー、ある時は大工の坂下さんが補佐する体制で進めた。

 

そして、いよいよ屋根まできた。


この日は、鳥羽の現場で仕事をしていた弟子の桝屋も呼び寄せ、自分も参加していっきに屋根を仕上げる。

ここまで来るのに苦労したので、皆嬉しかったと思う。
もう、建前みたいに屋根から餅まきしたかったくらいだ。

これでようやく、中の造作工事へと進めるのだ。

つづく

 

 

東京探訪その2 ジャングル編

《四日市の町家再生 Part3》

そして、いよいよ目的の古建具屋へ向かう朝が明ける。お施主様ご夫婦を後ろに乗せ、お店のある新木場を目指す。
そして到着。

その名もひでしな商店。ご覧の通りどうみてもジャングル。新木場の倉庫街の中で、ひときわ異様をはなつ。
古民家再生の看板と、入り口付近に古材や建具が無造作に置いてあるから、ここに間違いないだろう。

3階建ての、そのお店というか倉庫は、中へ入ると、ビッシリ古建具や古道具で埋まっていた。

話を聞くと、東京ではこういう古建具の需要がけっこうあるとのこと。そのほとんどが、昨夜行ったような、風情ある趣きの店舗に使われる。

そして建具選び。施主様があらかじめ選んで伝えてあった建具がどんどんと奥から出されてきた。
ひでしな商店にはホームページがあり、そこで在庫の建具一覧が見られるようになっている。
それなりに在庫管理はされいるようだ。

そしてホームページでは分からなかった細かい部分や、サイズなどをチェック。ここでも施主様の緻密さが発揮される。

写真付きで何処にどの建具を使うかの間取り図を作成されており、一目瞭然で素晴らしく見やすい。
これは一刻も早く、木神楽のインテリア担当にスカウトしなければ。

自分は、他の現場で使おうと蔵戸を物色。そしてかっこいい蔵戸をGET! ちなみにこれは滋賀から引き揚げてきたそうだ。

もひとつ、こんな古い動くかどうか分からないボンボン時計も、お値打ちで手に入れた。

(これは帰ってからネジを巻いてみたら、正常に動き、木神楽の事務所で活躍している)

このひでしな商店、別の場所にも、大量の古材ストックを持っていて、見ていて飽きることがない。

近くなら毎日でも来たいところだ。

ひでしな商店に興味の湧いたかたはこちらを→hideshina.jp

 

そして満足した我々は、東京の下町でそばを食べ、施主様に別れを告げ、帰途についた。

東京編おわり

 

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