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タグアーカイブ 三重県

小さく住む家⑱漆喰を塗るぞ 上塗り編

前回の下塗りから数日置いて、この日は仕上げの漆喰塗りを行う。

 

 

この日は、前回のメンバーから大工二人が抜けたが、見学のS設計士が増えて総勢7人で、漆喰塗りにトライ。

漆喰は、K山左官が前日に練って作り置きしておいたものだ。

 

漆喰をコテで塗るのは、ヌルヌルして塗りやすく、気持ち良い。
と言っても左官屋さんの様に平滑には塗れないので、ここでは塗りつけてコテ跡を残す感じで仕上げる。

 

 

お施主様は、この洗面カウンター下の狭いところを担当。

 

広いところは、皆んなで一斉に塗り付ける。

 

そして、漆喰塗り終了!

さて漆喰塗りをやってみて分かった素人の漆喰塗りのポイントは、なんと言っても養生だ。
強アルカリ性の漆喰が木部に付くと、黒く変色してしまうので、付かない様に塗らなければならない。

そのために、丁寧なマスキング作業が必要だ。
さらに塗り終わった後も、マスキングテープを剥がして掃除するのだが、ここでもついうっかりと漆喰がついたまま雑巾でも拭こうものならば、強アルカリのおかげで、木部はひどい変色となる。

漆喰を扱うのは、何かと注意が必要だ。
が、なんと言ってもその吸放湿性、そしてアルカリにおける殺菌作用、その素材の持つ白さ、そして何より有機質ではない、無機質であることが魅力的な素材である。

 

 

 

 

 

 

町家スタジオ侶居 ビフォアフター②

 

 

中庭

 

複雑な増築によりごちゃごちゃしていた庇を解体、スッキリとまとめた。
なお作庭は、お施主様によるものである。

 

 

離れのワークルーム

 

以前は大工道具置き場として使われていたこの場所。
張られていた建材を剝がし、天井は露出に、床は杉フローリング、壁は和紙張りとした。

 

 

2階和室

 

ここもほとんど触ってない。畳の交換、襖の張り替えなど。襖の引き手は、お施主様が探して来たものに新しく取り換え。

 

屋根

 

中庭部分を囲うように作られた水回り部分の屋根は、新しく作り直し。
大屋根の瓦は、補修だけに留めた。

 

 

以上が大まかなところである。
その他の写真は、下の作例ページにまとめてある。
とてもアーティスティックで美しいそれらの写真を、是非ともご覧いただきたい。

町家スタジオ侶居 ビフォアフター①

随分とお待たせしたが、四日市の町家再生の竣工写真が仕上がって来たので、工事前の写真と合わせて、紹介する。
お施主様が、町家スタジオ「侶居」と素敵な名前をつけられたので、以後そう呼ぶことにしよう。

今回の写真は、お施主様でもある、グラフィックデザイナー日出真司氏の撮影である。

 

 

 

正面外壁

  

塀や、トタン雨戸は撤去し、格子窓、焼き杉で仕上げ。
新たに付けた格子や玄関引戸は、もちろん古建具だ。

 

 

 

1階ギャラリー

  

あまりに変わって面影もない。
過去のリフォームで張られた内装材や間仕切りを解体、当初の土間と土壁に戻した。
天井も撤去し、2階の床をそのまま見せている。

 

 

 

1階ダイニング

  

ここは、床を杉フローリングに変更、耐力壁の増設など。ほとんど変更はない。

 

 

 

キッチン

  

ここは、一番手を入れた場所である。ほとんど骨組みまでばらし、それらを利用しつつ新たに屋根・壁を作った。
木製キッチンは、お施主様デザインを木神楽で製作した。

 

 

 

バスルーム

  

ここもキッチンと同じく、最も苦労した場所だ。
前のコンクリート壁を利用しつつ、新たにタイルの壁を作る作業は、予想以上に難航した。

 

 

 

つづく

カホンワークショップin椿小学校②むっちゃん現る

さて、いよいよお楽しみの演奏ワークショップだ。

カホンを作った後は、いつも演奏ワークショップまで行う。

以前、公民館でカホン講座を受け持ったことがある。
その時必死になってyoutubeを見ながら叩き方を練習し、楽譜まで作ったのだが、その楽譜がそのあともずっと役立っている。
もちろん、今回も人数分印刷して来て、みんなに配る。

 

カホンには無限大な叩き方があるが、まずは3つの叩き方・拍子の取り方を覚えよう。
詳しくは書かないが、ほとんどの人が基本の叩き方は出来る。
私の指導の後なら、そのあとすぐにでもライヴ会場で演奏も可能だ。(9割は度胸とノリの良さでカバー)

 

 

さあ、せっかく音楽友達に来てもらったのだから、彼らにも登場してもらおう。

まずは何と言っても、カホンや太鼓を叩かせたら右にも左にも出る人はいないという、むっちゃん。

 

彼は、某有名ミュージシャンのバックで太鼓を叩いていたとか、世界ツアーに行ってるとか、本当かどうかは分からないが、そのパーカッションの腕前だけは誰もが認めるところである。

前回の写真にもちょこちょこ写っていたと思うが、大きな体とやさしい口調で、授業が始まる前から子供達に大人気だ。

 

 

これは、以前木神楽の工房で叩いてくれた時の様子。

その太い指から繰り出される、何とも繊細な演奏に惚れ惚れとする。

 

もう一人は、ディジュリドゥを扱うタロさん。
ディジュリドゥとは、オーストラリアのアボリジニーが吹く伝統楽器だ。
詳しくはここを参照 → ディジュリドゥ

彼は何本ものディジュリドゥを持ち、もちろんオーストラリアまで行ってアボリジニーと一緒にディジュリドゥを吹いてきたという強者である。

ちなみにディジュリドゥは、世界最古の管楽器と呼ばれていて、その素朴で響き渡る低音は、母親の胎内の音に似ていると言われているのだ。

さて、そんな二人によって、演奏のアドバイスが行われる。
むっちゃんの指導は、さすがプロの演奏家らしく、演奏のコツや音を合わせることの意義を教えてくれる。

そして最後には、模範演奏なるものが行われた。

さすがの演奏にみんな聞き入り、最後の合奏では、45人のカホンが一斉に鳴り出す。
それは一体となり、まるで地響きのように体育館に響き渡った。

授業が終わった後、やり遂げた感いっぱいの我々は、それぞれ固い握手を交わし、いつしか降り出した秋雨の中、帰途についたのだ。

終わり

 

追記

後日、この時の児童さん達から、一人一人丁寧に書き込んだ、感謝状なるものが送られてきた。
とても嬉しく、一つ一つじっくりと目を通させていただいたことを、ここにご報告する。

 

 

 

 

 

 

小さく住む家① 小さな家作りが始まる

先日から、いよいよ着工したスモールハウス。

どれだけスモールなのかというと、床面積は6.25坪、およそ12畳半である。

その中には当然ながら、ユニットバス、キッチン、サニタリー、寝室など、生活できる機能が備わっているのだ。

設計協力 Shigezo

その他に小さいながらもロフトスペースがあり、外にはウッドデッキも。

収納は、必要最低限ながら、ロフト空間、ベッドルームの下などが利用可能だ。

実はこの家、以前に丸いお家を提案したお客さんのおうちである。

この丸いスモールハウスは、使い勝手がイマイチ、ということで却下された。

そして、今回、ヨットから伝統構法の家まで設計するS設計士の協力を得て、この小さな住まいを設計した。

実はS設計士からは、もっと小さい5坪の家バージョンも提案されたのだが(機能的にはほぼ同じ)、これ以上小さくしてもコスト的には変わらないだろうから、この6.25坪で進めることになったのだ。

 

では、お施主さんは、なぜそもそも、このような小さな住まいを建てたいと思うようになったのであろうか。

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スモールな珈琲店(9)店内の紹介

注)このお店は、2015年秋に竣工

 

随分前に書きかけて途中になってた、スモールな珈琲店の紹介の続き

以前のブログはこちら

 

これらは、リユース品の窓やドア。塗装はオーナー施工。

 

 

 

では、中へご案内。

 

店内は、カウンターで仕切られ、手前の待合スペース、奥の焙煎スペースに区切られている。

天井・壁は、漆喰を薄塗りで仕上げてある。

 

 

床はいつもの杉板30mmだが、店舗なので、水洗いに対応出来るよう、ウレタン塗装仕上げだ、

 

 

その他の写真は、作例写真を見ていただきたい。

 

 

自家焙煎で、美味しい珈琲が飲める、オニヴァ珈琲さんのブログはこちら

場所は、松阪市五主町。海に程近い住宅地の中にある。

お近くの方も、遠いところからでも、是非一度お越しを。

 

 

 

四日市の町家再生⑧ 素晴らしいタイルの仕上がり

久し振りの四日市の町家再生現場からのリポート

 

2月に着工してから早5ヶ月。施主さんはすでにお引っ越しを終えたのだが、実は工事はまだ終わっていない。
現在、木神楽の工房で、オーダーキッチン製作中、現場ではお風呂のタイル貼り、大工の残工事などが続いている。
6月の梅雨時期、雨が極端に少なかったのが、工事をする我々にとっては、救いであった。
お施主さんには、しばらくご不便をお掛けしているが、何とぞご容赦願いたい。

 

 

さて、前回からの続きといこう。

前回お伝えした、ヘキサゴンタイル、左官屋さんは難なく張っていく。

ここはトイレの床。

見よ!この素晴らしい仕上がり、そして圧倒的な質感を。

このタイル、岐阜のメーカーが作っているのだが、なかなか良い品物である。

 

続いて、お風呂の壁

これは、2.5センチ角の細かいピッチの、いわゆるモザイクタイルだ。
これも仕上がりは大変素晴らしい。でもここまで来るのに何日掛かっているか。。

 

貼るのは結構大変だ。

何も2.5センチ角を一枚一枚貼っていくわけではない。
ご覧のように、30センチのシート状になっていて、それを張るのだが、当然目地があっていないとずれてみえるし、平面も出ていないと波打って見えるし、何よりタイル割りをしっかりしないと、最後に小さいタイルが入ってしまう。
意味がわからない人は、まあとにかく大変だということを分かってもらえたらよろしい。

 

お風呂場の壁は、全面タイル貼りだ。ここに左官屋さんがいつまで篭っているのか、全く見当が付かない。
早く風呂に入りたいお施主さんがお待ちかねであるが、しかし手仕事は、決して慌ててはいけない。工期に間に合わそうと急かしたって、ろくな仕上がりにならない。

いいものを作るには、じっくりと腰を落ち着けて取り組む必要があるのだ。
でも、なるべく早くしてね、左官屋さん。

 

 

 

 
 

 

 

 

 

 

 

 

鳥羽の土壁の家WEB内覧会(4)自然の木は美しい

 

この家では、所々の造作に、自然のままの丸太を取り入れた。自然の造形は、そのままで美しい。

 

玄関の引き手に使った丸太。樹種は不明。

 

 

土間にある大きな戸の引手。これだけは、もりずむ水町氏によって表面が加工されている。樹種は榎。

 

 

玄関下駄箱の帽子掛。もりずむ製作。

 

階段手すりには、グイッと曲がった根曲がり杉を。

 

 

キッチンカウンターの支えに使った枝。樹種不明。

 

 

 

何といっても、メインの柱、カイヅカイブキ。
この家の墨付けをした前田が、丁寧に加工したものだ。おそらく紙一枚入る隙間もない。

 

 

丸太を加工するのは手間が掛かる。四角い材料は機械で加工出来るが、丸いとそうはいかない。
しかし、丸太が入ると、直線基調の家が、グッと柔らかく感じられる。
自然木なら、なおさら自然を感じられる家になるのだ。

 

つづく

 

鳥羽の土壁の家⑫杉の木で作る照明

さて、鳥羽の家は、木神楽の職人と施主のコラボによって完成された。(正確にはまだ未完。後は施主が住みながら少しづつ作る)

 

 

それに色を添えてくれたのが、NPOもりずむだ。
この家は、99%、もりずむの杉の木を使っている。
が、材料供給だけでは飽き足らず、そこに居る職人達で、家具まで作ってしまった。

 

これは食器棚。他に下駄箱も、もりずむ製作。

 

 
そしてもうひとつ特筆すべきなのは、照明である。
来場してくれた方々は気が付いたであろう、所々に付いてる奇妙な形の電気。


これらも、もりずむ製作だ。

 

 

作ったのは、もりずむ木工担当の水町氏。

じっと目を閉じ瞑想中の水町氏

 

 

 

 

内覧会二日間とも、手伝ってくれた彼。1日目終了後の宴会では、夜中の3時まで呑んでいたという酒豪だ。
そんな彼が、施主に提案したのが、杉の木で作った、オリジナルな照明だった。

実はこれらのデザインは、施主家族のフリーハンドのスケッチを元に、加工された。

自分ならそんなの無理と断るところだが、それを文句も言わずにコツコツと作り上げてしまう彼なのだ。

 

 

ではここに、彼の作った照明ダイジェストを載せよう。

自然の木のうろを利用した照明。水町デザイン

カボチャ?施主スケッチを元に製作

蜂の巣みたいなのがいいとの要望を受け、製作

女性の体の曲線美を表しているらしい

これが一番作るのが簡単だとか。

施主さん長男デザイン。上の穴からも光が出る

杉の木目がいい感じ。

これらの照明は、これから本格的に商品化していくとのこと。
今後のもりずむの木工部門から目が離せない。

 

撮影 加納準

富田の古民家を見る

古民家好きの仲間で結成された、チーム古民家。
→ チーム古民家についてはここをご参照あれ 四日市で古民家再生はじまる

 

 

この日の視察場所は、四日市市富田。
依頼内容は、受け継いだ古い民家があるのだが、再生出来るか見て欲しい、ということである。

現在工事中の四日市の現場から近いではないか、ということで、チーム古民家の面々で第一次調査に赴く。

この地域へ来るのは初めてであったが、この付近は、古い町並みがたくさん残っていることを初めて知る。

この町全体を見てないが、 この様な町家住宅が並ぶ道が、何本もあるようだ。

海に近いことから、昔の漁師町、そして東海道沿いであることから、宿場町としても賑わっていたのか。


駐車した場所から目的地まで歩いて行く道すがらも、興味深い町家が並ぶ。


 

 

 

さて、道草をしつつ、ようやく辿り着いた目的の家がこちら。

 

 


こぢんまりとしつつ、中々良い佇まい。典型的な町家住宅である。

 

 

お施主さんに話を聞くと、明治期に建築されたという事なので、築100年以上だ。


裏に回って見ると、二階が増築され、そこにまた屋根を掛けたり、何度かの増改築が行われている様子が見て取れる。


中へ入ってみると、永年空き家だっただろうせいか、荒れた感じはあるが、しっかりした構造でそれほど傷みも見られない。


裏側の方は、やはり瓦が傷んでいる。そして水周り部分も地盤が沈下しているようだ。

 

 

 

 

さてこれをどう保存するのか、どう活用していけるのか、 それは今後、施主様と相談していくことになる。
ここでもやはり屋根瓦が傷んでいるので、先ずは屋根の補修が必要である。

そして色々付いてる増築部分は、いっそ取り壊して、明治期建築の建物だけにするのが、今後の家の管理もし易いのではないだろうか。