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職人の心得② 弟子への提言

職人の心得の追加

前回書いた職人の心得①はこちら

職人としては、当然の心構えなのだ。
弟子、大工見習いは特にしっかりと取り組んで、習慣としておくように。

注)基本的に記事は独断と偏見に満ちてます

 

  1. 1日の始まりに、今日の自分の仕事をどこまで出来るかイメージを描く。
  2. 1日の終わりには、そのイメージ通りできたかどうかを確認する。

 

これは、1日を無為に過ごすな、ということ。

勘違いしていないか。
仕事って、時間通りに来て、時間が来たら帰ったらいいのでは無いよ。

職人とは、よりいい仕事を、よりきれいに、そしてより早く出来るよう目指すもの。

仕事は、イメージ通りには進まない。途中で予定してなかったすべき事が必ず出てくる。
ほぼ9割方は、思っていたより手こずり、時間が掛かってしまうものだと考えて良い。

が、いかにそれを少なくし、自分の思い描くように進めることができるようになれるか、だ。

それには、毎日ブラッシュアップし続けることである。
1日の始めに自分の仕事をイメージし、出来なければ、どうして出来なかったかを考え、それに翌日に生かす。
それを毎日毎日、繰り返す。そのことによって、少しづつ進歩する。

 

職人仕事は、急に出来るようになったりしない。毎日の小さな繰り返しの作業によって、磨かれ、出来るようになるもの。
その事を忘れず、日々1日たりとも怠るな。

 

 

鳥羽の土壁の家⑧ 土壁を付ける

鳥羽の家、現在もうほとんど完成している。連休中に、施主様セルフビルドの最後の追い込みで、仕上げまでいくのではないだろうか。

さ、話は去年に戻り、建て前が終わったところから始めよう。

建て前が終わり、いよいよ本格的にセルフビルドの始まりだ。土壁は全部セルフビルドだ。
左官屋さんにアドバイスを受けながら、えつり掻き、そして荒壁付けへと進む。

はい、お施主様ご夫婦登場。
基礎工事から始まり、土壁の準備や施工まで、ほんとに良くがんばりました!

 

木神楽メンバーも、荒壁を付ける初日に、お手伝いに行った。

土を練り直し、藁すさを足して、固さ加減を調整。
そして、施主様が編んだ竹小舞に、荒壁を塗りつけていく。

皆、泥だらけになるし、土は藁を入れて発酵しているのでとっても臭いのだが、それは全く苦にならない。
何でか、荒壁付けって楽しいのだ。大人の泥んこ遊びってもんだろうか。
こういう作業で、家が作られていくっていうのは、何度経験しても気持ちが良い。

 

 

鳥羽の土壁の家⑦ そして建て前の日

注)これは去年6月の話

 

実はこの直前、松阪の土壁の家の建て前もして、建て前2連ちゃんという、ハードなスケジュールであった。本来はもう少し早く建てる予定が、梅雨直前になってしまった。工期の遅れで、お客さんには随分迷惑をお掛けした。

ちなみに、ここの基礎はお客さんセルフビルドだ。地盤が良かったのでシンプルな構造だが、それでも大変だったに違い無い。

さ、建て前の様子をささっと写真で振り返ろう。

シンボル的な節付き丸太の大黒柱を立てる。

長ほぞ差しのベランダ周り。組み上げるのに非常に苦労した。

 

渡り顎という木組みで、梁と桁をしっかりと組む。

 

段々と家の形になってくる。

屋根は、間に断熱材を入れる為に、2重にする。時間が掛かるが、出来上がると2階の天井まで仕上がる。

 

そして屋根まで完成!ここまでくるのに、1週間くらい掛かったんじゃないだろうか。

 

 

建て前二日目には、上棟式をして、餅まき。
最近はどこも簡素化して、餅まきはしないので、久しぶりであった。

 

鳥羽の土壁の家⑥ 手刻みは楽しい

飛び飛びの投稿ばかりで、読みにくくなってしまい申し訳無い。

これは、鳥羽の土壁の家土壁は大地そのものだ からのつづき、
じゃなかった、新築に古建具を使う方法のつづき。

 

出来れば、シリーズ通して読んでいただくと分かり易いかと思う。→鳥羽の土壁の家

  1. もりずむの木を使って建てる
  2. セミセルフビルドで完成させる
  3. 自然素材で作る
  4. 土壁を付ける
  5. 古建具をリサイズして使う
  6. 手刻みで作る

さて前回は、5の古建具まで行ったので、その次。

 

6. 手刻みで作る

まず、手刻みについて説明しよう。
手刻みとは、構造材の加工を、大工の手で行うことだ。え、当たり前じゃん、と思うかもしれないがそれは昔の話。
今、住宅の構造は、プレカットという工場生産が主流となっている。工場生産だから早くて、品質は均質、そしてコストも掛からない。手刻みで行う大工は今や絶滅危惧種だ。

しかしプレカットは、木の性質を読んで構造を作るとか、伝統的な木組みとかには対応していない。
そして何より、大工として面白くない。(ここ大事)
工場生産の家を建てるのは、プラモデルを組み立てるようなもので、大工じゃなくても建てられる。はっきり言って楽ちんだ。
しかし自分達は、自分たちじゃなければ建てられない家、職人技を発揮した家を建てたいのだ。幸い鳥羽の施主様もそういうのを望んでくれたから、手刻みでさせていただくこととなった。
しかし当然それなりにコストは掛かるので、そこらへんはよく考えて、施主様の大切な資金を無駄遣いしないようにする。

さて、鳥羽の家。
なぜ手刻みにしたかといえば、これは伝統的構法の家作りであれば、当然であろう。
工場生産のプレカットでは、仕口や木組みが見せられる仕様になっていないし、細かい配慮の木組みは行われない。
ちなみにこの家は、コストを考えボルトも使っているし、金物での補強も行っている。
しかし基本は長ほぞ差しと込み栓、そして壁下地は、数段の厚貫によって支えられている。
当然筋交いは無い。

手刻みは楽しい。自分たち職人の手で加工したものが、建て前の日に組み上がっていくのは感動ものだ。
その代わり、失敗していないか間違いは無いか、墨付けをした棟梁は、無事組み上がるまでドキドキなのである。