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四日市の町家再生⑥ 不揃いな天然素材

雨の日の今日も、四日市の現場は休む事なく進む。

 


橋本君が、内部の床を張り始めている。杉のフローリングは、30mm厚だ。

天然素材というものは、元来色は揃っているものはない。

特に杉は、白太と赤味の色の差が激しい。色に非常に拘るお施主さんだが、そこはこれで何とか納得して頂くしかない。
混雑する室内。


大工三人に、電気屋2人、あと打合せに、自分と左官屋に水道屋さん、お施主さんもみえて、
ただでさえ広くない現場は大混雑である。

ま、しかし建築現場ってのは大体こんなものだ。1業種づつ入っていたら、工事はなかなか進まない。

 

 

 


中庭へと抜ける通り土間は、材料置き場になっている。
が、人も通り抜けなければならないので、そんなに置けるわけではない。

 

 

さて、前回のトイレットの解決策は、思わぬ所にあった。

水道屋さんが工事をしてくれた排水管、何故か一か所だけ伸びてる箇所があり、そこに差し込んでみた。
すると高さもピッタリではないか!

下水に繋がっているのでそのまま流しても問題はない。

これでトイレ問題は、一件落着だ。

四日市の町家再生⑤ 窓が付いたその日

四日市の現場、屋根が出来上がり、着々と進んでいる。
ここは、珍しく現在進行形でお伝えする。

 

板金屋さんが屋根張り中。

素材は、ガルバリウム鋼板、縦平葺き。

この葺き方は雨仕舞いが良く、かなり緩い勾配でも、雨漏りしない。

 

リビング上には、天窓を二台設置。

壊す前も、天窓が二ヶ所あった。
以前と同じような位置に、また新しく取り付けた。

 

細長い間取りなので、天窓が無いと、真ん中の部屋は真っ暗なのである。

 

古い屋根を外し、勾配を緩くして新しく作った箇所。

ここ、とっても苦労した部分。
実はバチになっていて、(つまり通りが曲がっていて)橋本君が苦労して加工した箇所である。

バスルームとトイレットに、ハイサイドライトを取り付け。


ここは水周りだし、利便性も考えてアルミサッシを利用。
換気、明かり取り用だ。

キッチン横にはめ殺し窓を取り付け。


お施主さんが、ひでしな商店で見つけてきた、センスのいいレトロな硝子戸である。
さて、現場は町屋なので、非常に狭く、もちろん駐車場も無い。という事は、仮設トイレを置く場所なんて当然無い。
街中なので、立ちションなんてもってのほか。
幸い、歩いて2、3分くらいの所に解放された駅のトイレがあるので、そこを利用することにした。

 

しかし、わがままな職人達は、もっと近くにトイレが欲しい、とのたまう。
仕方がないので、何かないかと探していたらこんな良いものを発見し、早速購入。

 

PC現場トイレ/amazon


うん、これなら省スペースだし、何処へでも置ける!

しかし、ここに溜まったそれは、一体誰が何処へ運んで処分するのであろうか。

つづく

鳥羽の土壁の家⑩ 柿渋と松煙が出会った

さあ、どんどん行きます。
お次は外壁を張る。

この鳥羽の家で使う外壁材は、杉板だ。
外壁用に、腐りにくい赤身だけで製材されているものである。

杉板の塗装は、もちろんお施主さん担当。

材料にこだわる施主さんは、自然素材だけで塗装できないか調べ、柿渋+松煙というのを探し出してきた。
何と柿渋を作っているお友達がいるとのこと。
その彼のアドバイスを元に、ほんまもんの自然塗料による塗装が始まった。

 

松煙とは、煤であり、ここでは顔料の役割を果たす。そして柿渋には固まり防水する性質がある。
このふたつを混ぜ合わせ、塗ることにより、色付けと木材表面の保護を兼ねる。

 

 

杉板の表面は、塗装が固着しやすいように、あえて削らず荒ら仕上げとした。
塗って乾いた表面は、何かがきらきら光っていて、とても美しい黒色だ。

 

 

一度塗って乾いた後、さらに二度目を塗ってもらい、更に深いブラックとなる。

 

これは張るのが楽しみである。
つづく

 

 

鳥羽の土壁の家⑨ 土壁の外に断熱材を入れる理由

鳥羽の土壁の家、続編。
施主さんが、頑張って塗った荒壁。

施主様ブログはこちら→ 自然と共に

荒壁土が乾いてきたところで、さあやっと大工さんの出番だ。

と、言いたいところだが、実はまだまだ土塗りは続く。
荒壁の上に貫伏せ、そして大直し、というさらなる左官仕事が待っているのだ。
荒壁の状態では、土壁というのはそれほど強くない。そして貫という構造体も見えたまま。
その上にさらに土を塗っていく事によって、壁の厚みを増し強度を出すのだ。

 

 

この作業は、外壁を張る前にしなければならない。ここも、もちろんお施主さん施工。
セミだろうが何だろうが、セルフビルドである以上、お施主さんに休む暇なんてない。

 

 

そうして、外部周りの大直しが出来たら、ようやくここで我々の登場である。
先ずは窓を取り付け、そして外壁下地を作るのだが、この現場では断熱材も入れる。

 

 

土壁にも断熱作用は有るが、あまり期待は出来ない。どちらかと言うと、蓄熱、蓄冷するものだ。

そうした時、土壁の外側に断熱材を入れることによって、土壁自体が外部の温度変化の影響を受け難くなり、室内温度も一定に保ちやすくなると考えている。

 

 

ここで使用した断熱材は、フォレストボードという、杉皮とパルプを固めたものだ。
この材料は、透湿性があり、土壁の吸放湿性能を損なわないし、天然素材100%である。

このように、土壁に密着させ、この上に胴縁という下地を打ちつけ、外側に通気層を設ける。
通気層とは、文字通り空気が通り抜ける層である。
断熱材内部に侵入した、雨や湿気を乾かせるために必要である。

そして、次は外壁だ!

つづく