そうして始まったスモール店舗建築、というか設置。
設置する場所は、この駐車スペース。土留めのブロックを基礎代わりにしてそこに固定。
設置すると言っても、やはりそれなりの構造で、ちゃんと建て前もするのだ。
骨組みが出来あがったところで、施主さんを囲んで記念撮影。
クライアントの施主さんは、真ん中のキュートな女性である。
キュートだからと言ってダマされてはいけない。実は誰にも負けないくらいの頑張り屋さんなのだ。
もちろん、我々も、女性だからと言って甘やかしたりはしない。
限られた建築費の中で、少しでもより良いお店にするために、ドンドンとこき使わせていただくのだ。
つづく
注)この話は2015年秋のことである
さて、久々のスモールハウス、新シリーズ。
今度の依頼は、「小さなお店を作りたい!」というもの。待ってましたとばかりに設計にかかるが、スモールなのは、建物だけでなく予算も同じ。設計に長い時間を掛けるわけにはいかない。
更には、数週間後にはお店をオープンしたいって!?
ほぼ突貫工事だが、小さいから出来るだろう、ということでお引き受けする。
4畳半で作る
そのお店を建てる場所は、クライアントのお家の駐車場。車一台置くスペースがあれば、スモールハウスは建てるのには十分だ。
作るのは、予算他色々あって、4畳半の床面積。基礎は作らず、駐車場に積んであるブロックを利用して、高床式とする。これは見晴らしも良くなるし、湿気も寄せにくい、など我ながらグッドアイデアである。
ここでは書けないくらいのスモール予算なので、手持ちの古材をなるべく利用することにする。あと、すぐ隣に住まいがあるので、そこから電気や水道が引けるのも、コストダウンとしては大きい。
もちろん、クライアントにもしっかり労働してもらうのだ。
つづく
この家では、所々の造作に、自然のままの丸太を取り入れた。自然の造形は、そのままで美しい。
玄関の引き手に使った丸太。樹種は不明。
土間にある大きな戸の引手。これだけは、もりずむ水町氏によって表面が加工されている。樹種は榎。
玄関下駄箱の帽子掛。もりずむ製作。
階段手すりには、グイッと曲がった根曲がり杉を。
キッチンカウンターの支えに使った枝。樹種不明。
何といっても、メインの柱、カイヅカイブキ。
この家の墨付けをした前田が、丁寧に加工したものだ。おそらく紙一枚入る隙間もない。
丸太を加工するのは手間が掛かる。四角い材料は機械で加工出来るが、丸いとそうはいかない。
しかし、丸太が入ると、直線基調の家が、グッと柔らかく感じられる。
自然木なら、なおさら自然を感じられる家になるのだ。
つづく
鳥羽の家、ご紹介つづき
踊り場
2階と1階の階段途中にある踊り場は、色々な使い方が出来る。とりあえずは子供達スペースになるのかな?
秘密の小部屋?
踊り場下の収納スペース。
天井も低く狭いが、こんな部屋は嫌いじゃない。
空間の有効活用 憧れのロフトスペース
屋根裏空間を利用しないなんて、もったいないし、何よりこの非日常の屋根裏空間が、ワクワクするではないか!
ロフトは、ベランダに面していて、冬は日差しが入ってポカポカ、夏は深い軒と風通しの良さで、きっと涼しいはず。
屋根からの眺めは素晴らしい。
普通、屋根には上がらないが、この家は煙突掃除用に、屋根への出入り口が付いている。
だから、こんな風に、星空を眺めたり、風景を楽しむ事が出来るのだ。
つづく