四日市の町家再生のお家が、素敵な町家スタジオとして、スタートしようとしている。 その情報が、WebマガジンOTONAMIEに掲載された。 OTONAMIEは、三重の色々な所を紹介するWEBサイトだ。 さて、そのスタジオ名は、侶居。 レンタルスタジオとして、誰でも利用することができるということだ。 詳しくはこちらの記事を参照されたし ↓
内装工事は、どんどん進む。
断熱材を入れたら、杉板を貼る。狭い面積だが、板を張るのは結構手間暇のかかる仕事だ。
お施主様たっての希望の丸い窓も、綺麗に収まった。
ここは、間仕切り壁なのだが、急遽予定を変更して、漆喰を塗ること。
この壁が白くなることで、部屋の印象が随分と変わる。
さらに、上部には換気用の開口部を、これまた急遽開ける。
ここを開けることにより、室内の空気が循環、夏は熱気が抜けることを狙っているのだ。
さて、スモールハウスの内装工事に取り掛かろう。
この家の内部はオール杉板張り、の予定である。
床はいつもの30mm厚の杉フローリング。他の壁や天井は、厚さ10mmほどの杉板だ。
断熱材はグラスウールを使用
さて、いつも悩む断熱材のこと。
ここから少し専門的な内容になるので、興味のない方は、読み飛ばしていただきたい。
このスモールハウスでは、コストパフォーマンス・そして断熱性能を考慮し、グラスウールに決定した。
アクリアマット 旭ファイバーグラス
グラスウールは、ほぼガラスのリサイクル製品である。
そして、この製品は、グラスウール特有のチクチク感がないので、施工しやすい。
グラスウールを使う上で注意することは、隙間なく壁内に入れることだ。しかし決して詰め込みすぎてはならない。
あくまでも自然とふわっと膨らんだ状態で、壁の中に収まるのが理想である。
次に大切なのが、気密を取ること。
この製品は、しっかりとした防湿シートで覆われているが、あくまでも室内の気密を取ることを意識して施工することが大切だ。
断熱材が入っていても、そこに室内の空気が流入するようでは、壁内結露し易くなる。
ここでは、土壁のようなアバウトさは無い。
気密テープをあちこちに貼ったので何ともブサイクだが、いい加減な施工は許されないのだ。
そして外壁側は、タイベックというシートを貼る。
これは雨水が入るのを防止するが、壁内の湿気は通してくれるという万能な素材である。
ここも、きっちり施工することが肝心だ。
そしてこの上に外壁を貼るのだが、通気層、文字どおり空気が通る隙間を作り、そこを空気が流れて、湿気をこもらせないようにする。
ここまでやって、初めてグラスウールの性能が発揮されるのだ。
続く
外回りのサッシが付き、そしてようやく玄関扉の番だ。
そう、お施主さんに以前磨いてもらったあの古建具である。
サイズを少し直し、ガラスはペアガラスに入れ替え。
真鍮メッキのドアノブを取り付ければ、まるでアンティークの扉のようだ。
さあ、戸締りができるようになったので、中の造作工事を進めよう。