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小さなカフェの作り方その1

ではここら辺で、この円いカフェの製作工程を、順を追って説明していきたい。

まずは、このカフェの完成イメージを見ていただこう。

コンセプトはおとぎのハウス、といったところであろうか。とにかくありきたりの建物にはしないでおこう、と一人固く決意して、図面を書き進めた。

絵に描くのは簡単だが、やはり作るとなったら一手間もふた手間も掛かる。この傾斜した壁、とんがり屋根、円くなった扉などどれを取っても難儀な仕事だ。しかし、我々もっかぐらのメンバーは楽な道など選ばない。あえてこの難儀な仕事に挑戦するのだ。

しかしどれだけ難しかろうと、床面積10平米にも満たない小さな小屋である。大丈夫、何とかなる。というか成るように成る。為せば成る。

その1 基礎

12角で作った型枠の中にコンクリートを流し込む。そしてコンクリートがよく乾いたら、その縁に沿って12角の土台を敷く。

その2 建て前

そしていよいよ建て前だ。柱を1本づつ建ててゆくのだが、傾斜しているので最初は不安定である。しかし横梁を繋げていくに従って、しっかりと固定されていく。

こうしてみると、何かのモニュメントのよう。
繋げていくと、意外としっかりしている。
そして柱が立ち上がった。

12角で繋がった柱。このように円く繋がると、力が均等に分散され、倒れることはない。トンネルの天井とか、アーチ状の橋脚とかにあるように、円形のものは強いのだ。そして次回はいよいよトンガリ屋根である。

続く

ジュリー珈琲制作秘話

秘話といっても大した話はない。

このジュリー珈琲(以降、小さなカフェと呼ぶ)のオーナー様から連絡があったのは、かれこれ一年以上前の話だ。なんでも自宅の庭に小さな小屋を建てて、そこでカフェを始めたいと言うのだ。最近スモールハウスづいてる私としては、飛び上がらんばかりの楽しいお話である。

そこで、私から提案させていただいたのが、かねてから温めていた円い小屋のアイデア。実は以前このような円い建物を却下された経験があった。。

(それでも懲りずに)ダメもとでご提案したところ、思いもかけず気に入っていただき、全面的に制作を任される運びとなったのだ。

まずは、基礎の準備。見ての通り、まずは12角形が構造の基礎となっている。

円い建物となると、どうしてもイメージは、おとぎの国、ムーミンの世界にあるような感じになる。しかし果たしてそれをどうやって現実化できるのだろう。それを解く鍵は、うちが得意としている木と土の家作りにあった。

「今度円いカフェを作ることになったんだけど、円い壁をどうやって作ろうか?」私は職人たちに相談した。仕上げは土か漆喰で塗ろうとは思っていたのだが、問題はその下地をどうやって作るかだ。私も含め、大工達が頭をひねる中、土で塗ることにこだわり続けているK山左官はこともなげに答えた。

「そんなの竹を曲げて作ったらいいんですよ。竹ならどんだけでも曲がるし、そこに土を付ければどんな形でも作れますよ!」これで、また一歩前進だ。

続く

小さく作る円いカフェの話

事後報告になるが、去年の暮れに着工し、今年3月に完成した、タイニーハウス的な店舗のことを書こう。

住宅地の隙間に建つ、円いカフェ

そう、もう完成して、お店は営業を始めている。その名も『ジュリー珈琲』

ここは、津市の久居射場町のとあるお家の庭に建っているおうちカフェである。ハンドドリップの美味しい珈琲や、今流行りのタピオカミルクティーなどを提供している。

ここの店主はちょっと面白い人で時々えっ?というようなメニューがあったりするのだが、詳しくはinstagramにジュリー珈琲の公式サイトがあるので、そこで検索されたし。

さて、この店は、見ての通り曲線を多用したユニークな建物だ。ご存知の通り、通常の建物は四角く、直線によって構成されている。それは何故かというと人間が機械などを使って加工するには、直線加工が最もコスト的に効率が良いからだ。よって直線、90度、そしてそれを利用した四角い建物が建てられるのである。

しかし、自然界の造形に直線はほとんど見られない。人間の住むところも、あまり道具がなかったその昔は、自然界のものを生かした曲線的な建物で構成されていた。それがいつしか道具を使い、機械を発明し、効率を追い求めていく中で、建築物は、直線で構成されるようになったのだ。

確かに直線は決して悪くはない。角が立ったピリッとしたものは、それは素敵で、人間にしか作り出せないであろうとも思う。

でもそういう世の中だからこそ、曲線的な建物があると、人々は心惹かれるのである。

続く

伊賀の石場建ての家(7)石を据える

新年明けましておめでとうございます。

さて、いつから止まっているのか分からないくらい、ブログ更新が滞っていたが、またボチボチ再開したいと思います。

まずは、伊賀の石場建ての家。

現在の工事状況についてお知らせしましょう。大工工事は粗方終わり、左官屋さんが、壁の仕上げ塗りに入っているところです。

ここまでの工程は、かなり工期が掛かっています。昔ながらの家づくりは時間が掛かるものです。

前回のブログはこちら → 伊賀の石場建ての家(6)環境負荷の低い石場建ての家

ここでは、前回からの工程の続き、石場建ての石を据えるところから書き始めます。

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まず、石を据え付ける場所に穴を掘り、そこに焼いた木の杭を打ち込みます。この杭の役割は地中に有機的環境を作り出すことです。その上に割ぐり石を密に敷き、礎石を据えます。

玄関と風呂は、延べ石を据えます。これらは下の土を掘り、高さを調整し、石の天端が揃うようにします。

これらは全てコンクリートを使わず、土と石、それに石灰を混ぜるなどして地盤を固めています。

続く